5/17/2015

サンベア コンサート

キース=ジャレットの新作"Creation"が発売された。2014年に各地で行われたソロコンサートの演奏を集めたものとのことで、久しぶりに買って聴いてみようかという気になっていた。

しかし、連休の前後で何かと出費があったので、それを聴く前に既に手元にあるキースのソロをいま一度しっかり聴いておこうと思った。

最近はフリーを中心にソロやデュオなどのパフォーマンスを聴いているけど、キースのソロもまた同じ即興演奏である。ここに来てそれらに対してどこかカテゴリーで区別していた意識は消えてしまった。

聴いてみて感じたのは、いままで以上に演奏が深く自分の中に入り込んでくるということ。これはたぶん自分の耳や音楽への感性がそういう風に変化したということなのだろう。おかげですっかりキースのソロピアノ三昧になった1週間だった。

聴いたなかで印象的だったのは、2006年の"The Carnegie Hall Concert"。アンコールで過去を振り返る演目が並ぶのがどうも素直に受け入れ難い感があって何となく敬遠していたけど、今回もそこのところは相変わらずだったものの、全体を通して素晴らしいドキュメンタリーだと感じた。

そしてやっぱり圧巻だったのが1976年の"Sun Bear Concerts"。同年の日本ツアー2週間の記録を、ECMレーベルの100作品目を記念してLPレコード10枚組のセットで発売したものだけど、これはやっぱり僕にとってキースのソロ作品のベストである。

通しで聴いてみると、これを一夜で演奏したのだと言われても、まさかとにわかに信じ難いが信じざるを得ないというくらい、演奏に一貫したある種の瞬間的な意識の凝縮が感じられる。

ピアノという楽器の魅力を存分に引き出す音楽はいろいろあると思うけど、この作品もまたそういう音楽の最たるものだろう。いつか大きな音の出せる環境で、じっくりと味わってみたいものだ。


土曜日が雨で自転車には乗れなかったけど、日曜日の朝には何とか持ち直してくれたので、今回は八景島と海の公園までの往復28kmを走ってみた。

海の公園は意外にも朝の6時にも関わらず早くもテントの場所取りをする家族連れでにぎわい始めていて驚いた。さすがは潮干狩りの名所である。

家に帰って朝食を済ませて、子どもの自転車練習を兼ねて本牧まで連れ立って走った。帰りに山手の坂を頑張って漕いで登り切り、また何か小さな自信をひとつ身につけた様だった。

僕も頑張って登らねば。来週からまたしばらく忙しくなりそうだ。


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