6/27/2010

子供が発熱

妻と子供が喉風邪にやられて相次いで発熱してしまった。子供が本格的に発熱するのは実はこれが初めて。冬にノロウィルスで一家総倒れとなった時も、彼だけは一晩ちょっと熱が出ただけだったのだが、今回は39.5度まで上がった。抱っこしても頭と身体がかなりホットである。

幸いだったのは、それでもぐったりする様なことはなく、笑ったり声をあげたりしていたこと。食欲がにぶかったり、いつもよりは幾分おとなしい感じではあったものの、こちらが見ていてどうしようもなく心配になるという様子はなかった。

本来ならこの週末は、金曜日に仕事をお休みして僕の実家がある和歌山に二泊三日で行く予定だった。両親と祖母の骨を京都のお寺に納めるついでに、両親の兄弟姉妹たちに子供を会わせて、それから実家の片付けもやろうということになっていた。

直前のことで親戚達や広島からやってくる兄には申し訳なかったが、前々日の夜に、旅程を延期する判断をした。金曜日になって妻はもう熱が下がっていたが、子供の方はまだ少し熱があり、結果的にはその判断は正しかった。

この週末は天気もあまりぱっとしなかった。土曜日は庭で茂りすぎた植栽を刈り込んだりして過ごした。

夜は、先週の日曜日が父の日ということで妻が買ってくれたウィスキー(キリンの富士山麓)を、ECMの音楽をツマミにしながら飲んだ。家でこういうハードリカーをやるのはひさしぶりである。毎日だと癖になってしまって良くないだろうが、たまにやるのはいいものだ。ウィスキーの濃厚な刺激とオンザロックの冷たさがちょうどいい。

和歌山行きは3週間延期になった。それまでの間に仕事やなんやらでゴチャゴチャした毎日になりそうだ。この週末はのんびり過ごしている。幸い子供の熱も下がったようだ。

6/20/2010

レスターボウイのブラスファンタジー

レスター=ボウイの"The Fire This Time"が突然復刻されたので、アランの店で買った。

これは彼が率いたブラスバンド「ブラス・ファンタジー」が1992年に行ったコンサートの模様を収録したもの。ジャケットに掲げられた炎上する建物の写真は、この公演の前日に起こったロス暴動の一コマであり、アルバムタイトルの由来でもある。

レスターと言えば、"Great Black Music"を標榜するフリージャズユニット「アート・アンサンブル・オブ・シカゴ」の活動が有名だが、「ブラス・ファンタジー」はレスターのもうひとつの顔を伝えるユニット。吹奏楽版のジャズオーケストラで、ドラムとパーカッション以外はすべて金管楽器で構成され、フリージャズとは縁遠い、ストレートで親しみやすい演奏が魅力である。

レスターはこのユニットをAEOCとは独立して行っていたが、この公演でパーカッションを務めるのはAEOCのドン=モイエである。その理由は、アルバムのライナーに記された「このアルバムをフィリップ=ウィルソンの想い出に捧げる」と、2曲目の名曲"For Louis.."の冒頭でレスター自身が語るあるエピソードをお聞きいただければわかるようになっている。一聴して受ける音楽の印象とは裏腹に、やや過激な感じのジャケット写真やアルバムタイトルにまで通じる重く哀しいお話である。

ブラスバンドが苦手でなければ、レスターの音楽に触れてみる作品としてこれは非常におすすめである。パーカッションを除いてたった8人のブラスバンドが奏でるジャズは、とても楽しく美しく、哀しく力強い。

レスターが世を去ってもう10年以上がたつ。ブラス・ファンタジーとその関連の作品はECMなどから数枚のアルバムが発表されていて、"The Great Pretenders"と"I Only Have Eyes for You"はいまも人気の名盤だ。

個人的には"For Louis..."のオリジナルを収録していながら、現在廃盤になっている"All The Magic"をなんとか復活させていただきたいと思う。ブラスファンタジーの演奏とレスターのソロ演奏をカップリングしたいわくつきの2枚組なのだが、そこはやはりオリジナルのかたちで再発を願いたいものである。

僕にとっても決して忘れられないジャズトランぺッターだから。

山手の「マディ」

金曜日の夕方、翻訳会社の幼馴染が仕事で横浜までやってくるというので、帰りに「ほうちゃん」で一杯やっていこうということになった。僕としては願ったりである。

午後6時に駅で待ち合わせ、そのままお店へ。実はこの日は賞与支給日、いわゆるボーナスの日だったのだが、会社の業績不振と個人としての怠慢で大幅な減額となった。まあ仕方ない。それでもいただけるだけまだありがたいものである。ほうちゃんでこうして気の合う馴染みと呑めるのだから。

この日も、串4本に始まり、いつものメニューを次々に平らげながら、色々な話に花がさく。美味しいホルモンや串揚げに、名物の生樽ホッピーをどんどん注文。気がつけば2人とも結構デキあがってしまった。

その勢いで、もう一軒行こうということになり、駅のすぐ近くにあるブルースバー「マディ」を覗いてみることになった。ここは山手に来たときから気にはなっていたのだが、なかなか入りづらいところだった。店名の由来は(何か深い所以があるのかもしれないが)とりあえず言わずもがなだろう。

3階建ての小さな雑居ビルの一番上にあり、1階の案内板にはブルースのレコードジャケットとともに、アイリッシュパブを思わせるメニューが掲げられている。不思議な取り合わせである。お店に行くにはビルの外にある階段を登ることになる。

中に入ってわかったのは、このお店はブルースが流れるアイリッシュバーだということ。並べられたモルトウィスキーはかなりこだわりを感じさせるもので、僕が知っているようなメジャーなラベルはひとつもなかった。

そんなわけで、店主はブルースパブのマスターというよりも、アイリッシュバーのバーテンダーである。ブルースパブというところから、勝手にTシャツにジーパンでひげを生やした豪快オヤジを想像していただけに、そこのところは僕のなかでイメージが先行し過ぎていた。

近場でこんなに本格的にウィスキーを楽しめるお店があるのは嬉しいかぎりである。が、しかし、今回はすでにほうちゃんの生樽ホッピーにかなりやられてしまっていたので、マディで呑んだ2杯については何も覚えていない。翌日に連れにわざわざ確認したのだが、会計をどのようにしたのかも覚えていない。次回はもう少しゆっくり楽しめる様に訪れたい。

このお店で気をつけるべきことは、帰るためにはさっき登ってきた三角型の螺旋階段を下らねばならないこと(あたりまえだが)。マスターから「お気をつけてお帰り下さい」と丁寧なご忠告をいただいたのだが、酔いと折からの雨もあってそれは意外にハードな下り途であることがわかった。せっかくのお楽しみのひと時を台無しにしないためにも、これは要注意だ。

また近くに新しいお店ができた。僕の生活はますます「こちら側」になる。

6/13/2010

徒然なるままに・・・iPad

iPadを買った。

職場の同僚が発売と同時に手に入れたものを触らせてもらい使い心地に感動したものの、いざ買おうかとなるとしばらく悩んだ。一週間程してからもう一度触らせてもらい、すこし使いこなせるようになった彼の話しを聞いているうちに、やっぱり欲しくなった。昼休みに職場でアップル社のサイトを眺めているうちに、いつのまにか購入ボタンを押してしまっていた。

届くのは一カ月先の7月上旬ということだったのだが、実際にはそれよりも少し遅れるのだろうという予想に反して、品物は注文してから1週間と少しで我が家に届けられた。まだ2日目であまり使いこなせていないが、とにかくこれはいいなと思ったのは、大きな画面に表示されるキーボードの使いやすさである。普通のキーボードと何ら遜色のない感覚でどんどん文字が入力できる。加えて、携帯の日本語入力ではお馴染みの予測変換が圧倒的な利便性を提供してくれる。680gの手軽な本体とこの機能だけでも十分に価値がある。

という訳で今回のろぐはiPadでお届けする。

今週から週の始めである月曜日と火曜日は家でお酒を飲むのをできるだけ止めることにした。ノンアルコール飲料をやりながら「ゲゲゲの女房」を楽しんだ。ビールとは似ても似つかぬ味だが、ジュースでもお茶でも水でもない飲み物としてそこそこいけるものである。

仕事は行き詰っているので、いろいろな人に会って話しを聞くことにした。水曜日には先にリタイヤした以前の上司と横浜で飲んだ。前半は妻と子供もご一緒させていただき、彼のお孫さんの話しを聞かせてもらいながら楽しい一時を過ごさせていただいた。後半は2人になって仕事の話しをじっくりさせていただいた。まあ具体的なアドバイスがいただけたわけではないのだが、狭くなっていた視界を拡げさせてもらった様に思う。

結局ウィークデイは坦々と悶々と過ぎ去り、相変わらず週末を中心に回る1週間が終わった。

土曜日は朝早く起きて久しぶりのウオーキング。5時半に家を出ても既に日はある程度の高さに昇っていて、それなりに暑さも感じる。それでもやはり気持ちがいいものだ。梅雨に入るとこうして週末に歩きに行けるのか、ちょっと微妙になるのが心配である。たとえ平日でも天気が許せば早起きして歩いた方がいい

日曜日に子供を連れて家の前にある植込みに水をあげていると、近所の子供が2人近づいてきて一緒に過ごしていた。自動車を停めるスペースに細く掘られた植込みに草木と玉砂利がしいてあり、レンガがアクセントで置かれている。水に濡れた玉砂利を見た近所の男の子がキレイだねと言ったので、僕はその子に砂利を触ってもいいよと言った。

男の子が小石に手を伸ばしたとき、すぐ近くの植草のなかから大きなムカデが這い出てきた。あまりに咄嗟の出来事で声をあげて驚いてしまった。幸い誰も咬まれることはなかったのだが、他にも少し小さめのがもう一匹出てきて退治するのにちょっとした騒動になった。

これまでこういう経験がなかったので、家にムカデがいたことがちょっと気になった。少し調べてみれば、植栽やガーデニングをしていると珍しいことではないとわかったのだが、実は2週間程前に家の中で1匹出ていたので、やはりあまりいい気分ではない。あまり草木を茂らせておくのは良くないこともあるのだと悟った。

午後には妻の友だちが2人遊びにきてくれて、昼間からワインを飲んで過ごした。最初人見知りして泣いていた子供もすぐに慣れて、楽しい一時となったが、やっぱりムカデのことは僕の頭を離れなかった。それにしても昼間から酒をやると調子が狂う。酒は薄暗いところで飲むのがいい。

とまあ、明暗いろいろなことがあった1週間だった。今夜は残りの時間でiPadで遊びたいと思うので、この辺にしておく。これからが楽しみであり、いろいろな素晴らしさを感じさせるも。ムカデのせいなのかはわからないが、そこに何かの影を感じながら夜がふけてゆく。

6/06/2010

古谷暢康の弁道話

昨日、またアランのところに4枚の注文を出した。なんだ、CDはもう買わないとか言っていたではないかという声もいただきそうだが、これにはちょっとしたわけがある(ということも一応言っておきたい)。

彼の店では買い物10ドルごとにクーポン券が発行される。それがなんとも不思議な代物で、このEコマースの時代に仰々しいデザインの名刺大カードが小包に同封されてきて、これを30枚ためると15ドル相当のクーポン(なぜかそれは電子クーポンなのだが)に換えてもらえるのだという。ところが電子クーポンをもらう為には、たまったカードをアランに郵送しなければならない。

僕は一度彼に対して、同じ仕組みなら、いまの時代、もう少し効率的にやる方法があるだろうが、と言ってやったのだが、アランの返事によると、いろいろと考えた挙げ句にこういう形をとることになったらしい。

これまで彼の店でいろいろ買ってきて、クーポン券は30ドル相当分がたまっていた。しかもこれは15ドルずつに分けて使わなければならないという仕掛けである。前回のマクラフリンを買ったのはその1回目だったというわけだ。

いくら円高だといっても、送料のことを考えるとやはり3枚くらいまとめて買わないとあまりメリットがない(このあたりやや表現が曖昧であるが)。なのでマクラフリンと一緒に買ったのは他に、デイヴ=リーブマンのソロ作品と、古谷暢康という演奏家の作品だった。

古谷氏については最新作の情報をディスクユニオンのブログで知って興味を持った。神奈川県生まれで現在はポルトガルのリスボンに在住し演奏活動をしているらしい。残念ながら最新作は取り扱っていなかったので、彼のデビュー作である"Bendowa(弁道話)"を買った。

ベースとドラムを従えたトリオ作品で、収録されている5つのトラックはトリオによる即興のようだ(曲にタイトルはつけられていない)。古谷氏はサックス以外にフルートとバスクラを演奏するいわゆるマルチリード奏者なのだが、演奏を一聴して彼のあるいはこのトリオの背景に、アイラーの"Spiritual Unity"があるのは誰しも感ずるところだろう。

ただそれだけならこの作品をここでわざわざ取り上げたりはしない。テナーがアイラーっぽくてフルートとバスクラがドルフィーっぽいとはいえ、非常に印象に残る作品なのである。おそらくその理由として何よりも素晴らしいのは、このトリオの完成度にあるのだと思う。

まだそれほど深く聴き込んだわけではないけど、同じトリオによる最新作もいずれ聴いてみたいと思うほどに、いいコミュニケーションを持ったグループだと感じた。