12/25/2016

グレイトフルデッド in オークランド 1993年2月23日

3連休のクリスマス。まだ片付いていない仕事もあるけど、もう気分は冬休みである。

妻がバイトしているケーキ屋さんはこの時期は大忙しらしく、このお休みも毎日昼過ぎまでは仕事に出た。

子どもは当初予定していた習い事の会社が主催するスキー合宿には参加せず、3日間毎日午後に野球の練習に出かけるまでは、僕が何かと相手した。

そこに冷蔵庫の買い替えで設置場所の下見と、撤去・搬入・設置作業の本番も重なって、なかなか思う様に自分の時間は過ごせなかった。

初日金曜日の暖かさは異常という他なかった。午後、妻が帰宅してからブラブラ歩いて桜木町まで散歩した。途中立ち寄った像の鼻パークから眺めた大さん橋と瑞穂埠頭。


その日のゴールはぴおシティにして、地下の飲食街で久しぶりに石松に立ち寄って、お酒一杯をメカブでやった。中途半端でも心地よい解放感のようなものからか勝手に常温の安い日本酒を呑みたくなった。


妻がいろんな人から個別に旬のリンゴをいただいた結果、大きさが違うのが3個残っていたので、きれいに磨いてりんご三兄弟と名付けて撮影。


クリスマスケーキは妻のバイト先で買ったブッシュドノエル。バタークリームを使ったチョコレート味がとても心地よく美味しかった。結婚以来17年間使った冷蔵庫が最後に預かった美味しいものだった。


サンタさんがプレゼントを持ってやって来た日曜日の朝は、それまでに比べて寒くなったけど、それでも日中はまだ十分自転車にも乗れた。

シンボルタワーまでさっと走って、そのまま石川町の「俺ん家」でお気に入りのラーメンを食べ、元町の商店街を自転車を押しながら歩いてピースフラワーマーケットでコーヒー。

それにしても子どもはまだサンタを信じているのか、もうわかっているのか、ちょっとわからないところではあるのだけど、追及する様なことでもないので、まあ親は親でそんな雰囲気を楽しませてもらっている。

音楽はグレッグのお導きでまたデッドにやって来た。いま聴いているのは1993年2月のオークランドでのライヴ。

この日の演奏は第2部の後半でオーネット・コールマンが参加する。ブランフォードとの共演には全く違和感がなかったけど、オーネットの音楽も不思議とすんなりデッドに溶け込んでしまうのは驚きである。



仕事も一段落して勝手に冬休みの先行気分でのんびり寛いだ3日間だった。明日職場で緊急事態と騒がれてもたぶんついていけないだろう。

12/18/2016

五十肩?

ひと月ほど前から左の二の腕を上げようとすると痛みがある。朝着替える時、上着やコートに袖を通そうとする際の姿勢が辛い。

該当の部位を右手で揉んでみても痛みはない。神経系の痛みなのかな。だとしたらやっぱり頚椎か。肩こりもひどい。もうとっくに過ぎてるけど、これが五十肩?

整体にでも行ってみるか、手軽なマッサージ屋さんにでも行ってみようか。それとも漢方薬か。歳だなあ。


この週末は温暖な気候で運動日和だったんだけど、何となく体がだるくてもっぱら家の周辺でダラダラと過ごしてしまった。

子どもの通う学校でもいろいろな病気が流行中らしい。

うちの子どもは元気だと思ってたら、さっき野球の納会から戻って喉が痛いとぐずり出し、晩御飯も早々に寝てしまった。


先週も通勤電車のなかで聴いたのはもっぱらグレッグの唄だった。

ELPの3人のメンバーのうち3月のキースに続いてすぐに2人目が逝ってしまったショックもあるのだろうけど、やっぱり僕はグレッグが好きだったようで、そのショックが大きかったのだと改めて思う。

"Works Vol.1"に収録の「海賊」(これはやっぱり帝国主義の歌かなあ、ELPはどことなく右翼っぽい)、それから"Works Vol.2"に入った「君を見つめて」もよく聴いた。

ELP解散後のゲイリー・ムーアなんかとの作品もネットにあるものをちらっと聴いてみたけど、やっぱり20代の歌声の格別な高貴さはそこにはもうない。

技術的な意味ではよくわからないけど、声の魅力という意味で本当に歌が上手い人である。言葉も聞き取りやすいね。


12/10/2016

グレッグ・レイク「レンド ユア ラヴ トゥ ミー トゥナイト」

年の瀬にまたとても悲しい知らせが入った。グレッグ・レイクが闘病の末に69歳で世を去った。

3月にキース・エマーソンが亡くなったばかりだった。あの時もショックだったけど、こんなに早くELPのメンバーが続けて逝くとは。

僕はエマーソンのシンセサイザーやオルガンもすごく大好きだったけど、小学生の頃あのグループに憧れた僕がなりたかったのはやっぱりグレッグだった。

ベースをやろうと思ったのも彼がいたから。でも彼の様に歌うのは僕にはとても無理だとそこは最初から諦めていた。

夜眺めていたMacの画面に彼の訃報が現れた時、すぐにこの関係の友人たちにLINEで連絡した。それから持っているコレクションのなかから彼の歌声をさがして次々に聴いた。

特徴的な甘く力強いヴォーカル。これだけは絶対的に彼にしかない強烈な持ち味だろう。そしてピックでクリアな音を刻むベース。それから美しいアルペジオやソロを聴かせてくれたアコースティックギター。

ELPのメンバーのなかでは、テクニックで走るエマーソンとパーマーに対して唯一リズムがしっかり安定していた人だった。歌も含めて本当の意味で「上手い」と言えるのはグレッグだけだったといま僕は思っている。

グレッグのお通夜はこの土曜日も続いていて、名作「展覧会の絵」とか、ELPのファーストアルバムから「石を取れ」「ラッキーマン」なんかも聴いた。

展覧会のラストを飾る「キエフの大門」のグレッグの歌詞、
私の生に終わりはない
私の死に始まりはない
死は生である。
は、こうして聴いてみると本当に心が震える。これはグレッグが若干20歳過ぎの頃に書いたものだそうだ。

さらに久々の発見だったのが、ELPの最高傑作にして大問題作の「ワークス Vol.1」に収められたグレッグのソロ作品。なかでも冒頭の「レンド ユア ラヴ トゥ ミー トゥナイト」の素晴らしいこと!

冒頭から冴え渡るグレッグのヴォーカルと12弦ギターの響き。そこにかぶさるフルオーケストラとドラム、ベースが音楽を少しずつ盛り上げ、それにあわせて高揚するグレッグの歌声が見事に響き渡る。

グレッグはこの時29歳(!)である。いやでも自分の存在の小ささを思い知る。何やってんだろう、俺...。

ELP以後の作品はほとんど聴いていないけど、こうして彼の音楽にいまあらためて向き合ってみると、他の作品もじっくり聴いてみたくなった。

僕を音楽に導いてくれてありがとう、グレッグ。あなたの素晴らしい音楽をこれからもしっかり楽しませていただきます。

(グレッグの悲報を知る直前、オフィスのフロアから見えた景色)

12/04/2016

公園デビュー

一頃の寒さはどこへ行ったのかと思うほど、穏やかな初冬の気候が続いている。

先週は月曜日から首尾よく仕事を片付けつつ放置して、狙い通りに金曜日に休暇を取った。別に何をするというわけではなかったけど、充実した穏やかな3連休になった。

久しぶりに自転車で八景島から海の公園へ行ってみた。人工の浜にはボードセーリングを楽しむ人が数名。あとは浜で走り回る小さな子どもたちと、どこかの学校の陸上部の子たちが走り込みをしていた。


一頃よく見かけたランニングに興じる人の数も少し減った様に感じる。自分にあった運動をすればいいと思う。

ひと休みして家に戻ろうとした時に浜にこんな鳥がいた。何だろう。この直後にシャッター音に気づいて、大きな羽を広げて飛び去った。



日曜日の午前中、ベースを持って近所の根岸森林公園に出かけた。前からやってみたかったんだけど、なぜか今日それはほとんど思いつきの様に実行に移された。

3年前に買ったVOXの安いヘッドフォンアンプをつないで、ベンチに座っていつもの様に演奏してみたのだけど、これが思いのほか気持ちよかった。

すっかり色づいた木々や、その間を飛び移る鳥の群れた、青い空に描かれたくもの筆使いとか、遊びまわっている家族づれの歓声や、時折軽く吹く風を感じながら弦を弾き続けていると、あっという間に1時間が過ぎてしまった。


何の変哲も無い休日なのだけど、小さな一歩を踏み出したような心地がしている。おかげでちょっと肩が凝ってしまったんだけど。

いずれはヘッドフォンじゃなくて、音を出してみたい。


1年前に買ったペーター・コヴァルドの4枚組セット"Discography"をようやくiTunesに読みこんで聴いている。

しばらく彼のベースからは遠ざかっていたんだけど、どのコレクションも非常に良い出来ばえで、彼の新たな一面を発見できたと思う。

それが僕を公園デビューさせたのかもしれない。