11/28/2010

こどもの近況など

1歳8ヶ月になった、うちのこどもの近況について。

すっかりママっ子である。妻から離れると時と場合にもよるが、大抵は「ママ〜っ」と泣き声で探し回る。

つまりは、少しだけ言葉が話せるようになった。圧倒的に出るのは「ママ」だが、これにはいまのところ2つの意味がある。ひとつは母親のこと、そしてもうひとつは英語でいうところの"Help!"である。

それ以外に出るのは「ワンワン」「チューチュー(ネズミ)」「カキ(柿)」「ネンネ」「バイバイ(ワイワイと発音される)」「タッチ」「イナイイナイバア〜(もっぱら幼児向けテレビ番組のタイトルとして)」「ティンティン(…アレですf^_^;))」「プップ(クルマ)」「ブーン(飛行機やヘリコプター)」、そしてママと同じくらい出るのが「ハイ」である。まあこんなものかと思う。

最近では、僕らの会話を耳で覚えて真似ているのか、音はわけのわからない内容でも、イントネーションは会話という話芸を盛んに披露してくれる。提言あり説教あり嘆きありと多様である。

近頃は僕らと同じものも少しずつ食べるようになった。というより僕らが食べているものを欲しがる。それはもうすごい食欲である。好き嫌いはなさそうだ。青物がやや苦手だが、食べないわけではないし、離乳食初期に与えて泣きわめいた納豆も、ある時遅く帰った僕が食べているのを指差して「ハイッ!ハーイッ!」と欲しがるので、試しに与えたところがアンコールの嵐となった。

妻は平日の昼にママ友たちとフードコートでランチした際、自分用に買ったリンガーハットのチャンポンを半分持っていかれたそうだ。お菓子はやはり好きだが、なるべく果物など自然なものを食べさせるようにしている(バナナが大好物)。

歩くのはかなり達者になった。散歩に出かけても15分以上歩き続ける時もある。しかしまだベビーカーは必需品だ。走るのもかなり危なっかしいがなんとかできる様で、追っかけっこをけしかけると本人はいたって楽しそうである。ジャンプはまだ出来ない。

階段は、高さによっては手すりなどにつかまる必要があるものの、昇り降りできる様になった。階段のところに勝手に行かないようにする柵を買わなきゃねとか言っていたが、結局買わずに済んだ。動作はいまのところもっぱら慎重である。

人見知りは比較的強い方か。少し前までは同じくらいの歳の子とあまり交わろうとしなかったようだが、最近は少しずつ変わってきたようだ。

寝相は悪い。毎晩妻が寝かしつけてくれるのだが、なぜか布団から出て妻とは垂直の関係になって寝ている。夜中に何かの夢を見ているのか、時折泣いたりすることもあるが、概ね9〜10時間程度は寝ている。お昼寝は日によって様々だ。これは日頃の生活パターンと関係が深いのだろう。

お風呂も大好きになってくれた。いまはできるだけ3人で入るようにしていて(その方が圧倒的に経済的である)、湯船の中でも自分でしゃがんで肩まで浸かったりする。身体があったまるともっぱらオモチャ(といってもプラスティックのコップや空のペットボトルなど)で延々と遊んでいる。昨日、湯船でバランスを崩して顔をつけた時は泣いた。髪を洗う際に顔に水がかかるのはまだまだ苦手だ。

音楽はいろいろと聴かせているが、結構反応がいい。お気に入りはマイルスの「ウォーキン」とか、スタン=ゲッツ&オスカー=ピーターソントリオの「アイ ウォント トゥ ビー ハッピー」など。明らかにメロディとリズムを楽しんでいる。なかなか通である。

とりとめもなく書いてみたが、ともかく元気に育っています。このところ僕が仕事から帰宅すると、音を聞きつけて2階からひとりで降りて来てくれる。僕と目が合った時の笑顔は至福のもの。ろくに仕事もせずにまったく親バカである。

11/21/2010

アップルの「忘れたい日」

先週水曜日、アップル社からこの日が「忘れられない日になる」という思わせぶりな発表があるということで、大いに期待していた。僕の予想は音楽配信の新しいスタイルが始まるということだろうなあ、とワクワクしてその日を待った。

しかし・・・ガッカリだったよ、全く。

僕はビートルズの音楽は好きだけど、ビートルズに対する行き過ぎた扱いがキライだ。今回の発表はそのものだった。音楽配信の世界では画期的なことだと思うけど、この日のことは、逆の意味で忘れられない日になりそうだ。できることならさっさと忘れたい。

さて、僕にとってはより画期的だったアマゾンジャパンの音楽配信サービスを、初めて利用してみた。買ったのは"Musica Nuda"という女性ヴォーカルとベースのデュオ作品。これは先週野毛の一夜を楽しんだ同僚のお勧めだった。

ダウンロードサービスは、あらかじめ専用の小さなプログラムをインストールしておく必要があるが、非常に使いやすいものである。入手した音楽ファイルはiTunesのライブラリに自動的に登録されるから、iTunes Storeで買うのと同じ感覚だ。もちろんアマゾンのポイントがそのまま使える。音質も期待通りのもの。僕の耳には十分なクォリティである。

肝心の演奏については悪くないとは思ったが、こういうユニットだとどうしても期待が高まり過ぎるのか、意外にもストレートな印象だった。デビュー作ということなので、以後の作品になるともっと味の濃い演奏になっているのかもしれない。奇しくも1曲目はビートルズの"Eleanoa Rigby"である。

それにしても、やはり日本のダウンロード配信は値段が割高なものが目につく。

今回買ったアルバムは900円というダウンロードとしては納得のいく価格だったが、昨日買いたいと思った、ウィリアム=パーカーの2枚組CDの場合、海外からの輸入販売になるアマゾンマーケットプレイスで配送料込みで1800円と少しで買えるのに、ダウンロードはナント3000円もする。ちなみに米国アマゾンのダウンロード価格は18ドルちょっとである。何か変だよねこの値段。もちろんそれに関しては僕はCDを買った。

驚いたのは、「忘れられない日」に配信が始まったビートルズの音楽は、アルバムが1枚2000円なのだそうだ。はあ?って感じ。さすがは「音楽ビジネスの父」ということか。

まあ便利になったとは思うけど、利用する僕らの側も含めて、別の何かがもう少し進化する必要がある様だ。

11/14/2010

森山威男4@ドルフィー

この週末はAPEC開催にともなう厳戒態勢のなか、横浜野毛にあるジャズクラブ「ドルフィー」で森山威男クァルテットのライヴを楽しんだ。

2カ月ほど前にたまたま覗いたドルフィーのサイトでこの予定を知った。2日間の出演で、金曜日が若手メンバーを中心としたセクステット、そして土曜日は峰厚介、板橋文夫、望月英明というヴェテラン揃いの超豪華メンバーのプログラム。

冬にブランフォードを一緒に聴きに行った会社の同僚にメールで連絡すると、すかさず返信あり。お互い同じことを考えていたようだ。僕の独断で2日目の方に行くことにした。

当然のことと思うが、2日目は開演1時間半前の午後5時から整理券を配布するというので、桜木町で待ち合わせて2人して並んだ。もらった番号は19、20番だった。50人ほどのキャパの店だからたいしたものである。お店の人からは開場前の6時20分に戻ってくるように言われる。

さて、しばらくは野毛の街で一杯やりましょう、ということでホルモン屋の店先にあった露店のテーブル席に腰をおろす。落ち着いてしまって時間に遅れるとまずいという配慮である。なかなかいいお店だった。生ビールとホッピーを1杯ずつ飲んだ。

向かい側にある古い飲み屋に常連と思われるお客が次々に入って行くのを眺めながら「あの店はきっといい感じなんだろうね」などと言いながら、塩味のホルモン煮込みをほおばった。

このところこういう機会自体がなかなか有難い僕らにとっては、こんなひと時の後に森山の演奏がたっぷり楽しめるということが、もう信じ難いね、こんな日があっていいものかね、などと緩く興奮した気持ちをホッピーでなごませた。

予定通りにドルフィーに戻ってそこそこいい席に陣取った。缶ビール1本を注文し、結局それだけで2ステージを存分に楽しんだ。内容はただただ素晴らしい!の一言につきるものだった。これまで3回森山のグループを聴いているが、やっぱりこのメンバーのがグループ全体のバランスが取れていて、一番いいと感じた。

峰厚介を生で聴くのは実はこれが初めて。うーん、スゴイ!テクももちろんだが、テナーの音が圧倒的にイイ。森山や板橋の音数音量型大暴れに対して、音の厚みとかフレーズの深さで対抗する感じ。森山が峰のソロの途中で何度か唸り声をあげるのも納得である。

最後の方はさすがに2日連荘の森山さんは表情が辛そうで、「渡良瀬」や「ハッシャバイ」を終えて、板橋と2人フラフラと楽屋に消えて行った後は、アンコールを求めながらもどこか気の毒な気がした。「E.J.ブルース」で応えてはくれたが、さすがにもうこれ以上は無理という演奏。お疲れさまでした、もう十分です。

ということで、ライヴがハネたのが午後10時。これはもう一軒行って熱を冷ましましょうと、さっきのホルモン屋の向かい側にある居酒屋「大黒屋」に入った。

ジャンジャン横丁とかにありそうな白木のカウンターにテーブル席と座敷というお店。そこで天ぷらや刺身を注文し、熱燗を注文して2人でニタニタしながら余韻に浸った。

各国の首脳が集まっている会議場から、わずか1キロも離れていない下町で楽しんだジャズと酒。まことにディープで素晴らしい野毛の夜であった。横浜は懐の深い街である。

今朝はしっかりと午前5時に起床してウォーキング。大さん橋で海を眺めるつもりが、警備で桟橋に入れず山下公園から眺めることに。APEC最終日は曇り空となったが、寒さもなく気持ちのよい一日だった。

11/09/2010

アマゾンのMP3ダウンロード

待ちに待った、アマゾンの音楽ダウンロードサービスが日本でも始まった。まだ詳しくは見ていないが、ジャズなどの洋楽カタログはアメリカのものとほとんど同じようだ。

ただ価格が、アップルのiTune Storeに近く、アルバムは新しいものでアメリカだと9.99ドルのところ、日本では1,500円が基準になっているようだ。最近のレートだと、日米でほぼ倍の値段ですよ、これって。うーん、これはちょっと期待はずれ。せめて直近の為替レート+アルファ程度に設定して欲しかった。

やっぱり日本向けのダウンローダは、アメリカのサービスには使えないんだろうなあ、とかヨコシマなことを考えてしまう。

まあそれはともかく、これでMP3形式のファイルフォーマットでいろいろな音楽を買うことができる様になった。アップルのフォーマットは悪くないけど、やっぱり独自フォーマットはちょっと気味が悪い。

中古CDの相場がまた下がるかなあ。処分したいものはさっさとした方がいいかもしれないなあ。などと考えながら、ダウンロードサイトのページをあれこれと眺めている。

11/03/2010

文化の日にレコードを売る

実家の荷物を整理した際に、大学時代に買ったLPレコードの残りが40枚ばかり出てきた。さすがに不用品として処分するには忍びないので、僕らが欲しいと思った食器やなんかの荷物と一緒に横浜に送り届けてあった。ちょうどディスクユニオンでLPの買取査定アップのキャンペーンをやるというので、文化の日の今日それを売りに出した。

40枚となるとそれなりの重さである。いまの子どもの体重よりは少し軽い程度だろう。それを手提げに入れて関内のディスクユニオンに赴いた。それらのレコードを僕が買ったのは25年近く前のこと。特にとっておきたくて残してあった訳でもないものなので、内容は僕らしさはあるものの実に様々なものがあった。

中古LPの市場はジャズに限っていえばまだそこそこ健在であることは、同店に出入りしていれば何となくわかる。しかし相場がどの程度のものなのか皆目見当がつかなかった。こちらにやってきてからは、中古LPの棚は素通りしてきたのだから。

査定結果は14,600円だった。総額ではまあこんなものかと思う。しかし、明細を見るとやっぱりどこか釈然としないものがある。

別に自分のお気に入りのアートストの査定が低いとかいうことではなく、明らかに査定者個人の好みや見識が出ている。たぶん御茶ノ水や新宿に出していたら、また違った結果があっただろう。それは過去にCDを何枚も処分してきた経験から思う。結局、中古品の査定というのは、専門店といえどもそういうものなのだ。

ともかく、2日前に衝動的に買ったミリタリージャケットの代金には少し足りなかったが、それを補うに満足するだけのお金はもらうことができた。別に未練も何もない。聴きたくなれば、CDでもダウンロードでも手に入れられるのだから。

それでも、僕の手元には4枚のLPが残っている。これらはいずれ額にでも入れて飾ることになるだろう。何が残ったのかは、いずれ拙宅にお越しいただいた時のお楽しみとさせていただこう。