1/28/2018

「阪急電車 片道15分の奇跡」

杏果さんとのお別れを名残り惜しむかのように、先週月曜日に久しぶりに関東地方に大雪が降り、僕の家のまわりでも10cm位積もった。

学校や会社は早めの帰宅を促したこともあり、いろいろな学校に通っている近所の子どもたちも、久しぶりに中学生のお兄ちゃんも交えての雪遊びに興じた。

うちの子どもも存分に遊んだのはいいけど、もともと学校とかでウィルスをもらっていたこともあってか、その夜から悪寒に震えだして発熱。

翌朝近所のクリニックで「インフルエンザA型です」との即断となった。これで今週いっぱいは習い事も含めすべてお休みである。

リレッサを処方されたものの、火曜日から水曜日の朝にかけては熱で少し朦朧となってしまって、食事も戻したりしてかわいそうだった。

火曜日の夜には、一緒に寝ていると薬のせいか急に明確な言葉で、マイクラをやっている夢の寝言を言ったりして驚いたりもした。

それでも水曜日の午後あたりからは熱も下がって食欲も戻り始めてひと安心。懸念した妻や僕への感染もなく、週末にはなんとか収束したようである。

水曜日からはヒマを持て余すようになり、以前に野球のお友達からもらっていたミニ4駆の車を床で走らせながら、家にはコースがないとかボヤく始末。

そこで僕が「コースなんか買わなくたって自分で作りゃいいんだ!」と、家にあったダンボールなどの空き箱を細長く切ってコースのパーツと作り方のアイデアを教えてあげたのが水曜日の夜。

木曜日の夜に仕事から帰ってみると、なんとリビングに立派なサーキットができていた。ここでまたパパのアイデアでジャンプ台を設置。結構跳ぶのよこれ。


それが金曜日になるとさらに進化していて、なんと立体交差を使った二重コースになっていた!おそるべし(笑)。


タイムなんかを競うミニ4駆マニアからすれば、これってどうよなのだろうが、ジャンプを含め走りを楽しむにはもう十分すぎるもの。なお、実際の製作あたってはかなり妻の労力が動員されたとのこと。お疲れさま。


金曜日の夜は南浦和にある職場のももクロ仲間の自宅に、いつものモノノフ4人が集まって「緊急ももクロ会」を開催。折からの寒気で集合時間の午後7時前には南浦和駅は既に氷点下。近所のスーパーで刺身やおでんや焼き鳥を調達していざ彼のマンションへ。

この時に出されたのが彼が仕事の関係でもらったという幻の超高級日本酒「黒龍石田屋」。驚くなかれ世間ではプレミアつきで4万円とかで取引されている品である。

杏果ちゃんの件で先行きを心配する中、家主が溜め込んだ楽しいコンテンツとお酒であっという間の3時間だった。超高級酒のお味は...忘れました(笑)。やっぱりながらで呑むのは安酒に限るというのが教訓。


お休み後半は暇を持て余す妻の要請で、アマゾンプライムビデオを楽しむことができるApple TVをリビングのテレビに繋いでおいてあげた。

週末に以前から観たいと思っていた映画「阪急電車 片道15分間の奇跡」をプライムで視聴。久しぶりの映画だったけどとてもよかった。

舞台となっている阪急今津線は、大学生の頃に僕がとてもお世話になった路線。宝塚劇場と並ぶ沿線の重要施設である関西学院大学のサークルに所属していたから、自分の学校があった阪急宝塚線の石橋駅から、宝塚駅を経て今津線の甲東園までをよく利用していた。

自慢ではないが映画に出て来るすべての駅を乗降利用したことがある。なかでも一番想い出深いのはやっぱり友人の下宿があった小林駅。いい雰囲気で描かれていてとても満足だった。

細かな風景は震災でかなり変わってしまったところもあるけど、沿線全体の雰囲気は変わらないんだなと懐かしく感じながら作品に見入った。中谷美紀、戸田恵梨香、谷村美月をはじめとする豪華な女優陣の共演も大きな見所でありやす。また行ってみたいなあ、今津線。


子どもは日曜日から野球の練習に復帰。午後に帰ってきたものの、ママが止めるのも聞かず、サーキットもそっちのけで、お友だちと約束して外に遊びに出かけてしまったようだ。

僕はこの2週間はお偉いさんが海外に出張していたので、ちょっとダラけてしまったんだけど、また忙しくなりそうである。

1/21/2018

有安杏果さん、ありがとう!

先週月曜日の昼に、有安杏果さんがももいろクローバーZを卒業し芸能活動から身を引くことを発表しました。

最初に「有安杏果、ももクロを卒業」の一報を見たときは「とうとうこの日が来てしまったか」というのが私の正直な印象でしたが、驚いたのはよく読むとそれがわずか1週間後のことで、しかも事務所との契約も終了して「普通の女の子になる」という内容だったことでした。

一体何が起こったのか最初は受け止められませんでしたが、その後少しずつ本人の話やももクロのメンバー、マネージャーさんをはじめとする関係する人たちの話などに触れるうちに、何とか有安さんの決断を納得できるようになりました。

「私のわがまま」と彼女自身も言っている通り、外から見ればそう言う種類の決断であることは明らかであり、こう言う形になったことは何よりも本人よりも事務所やマネジメント側が最後まで納得できずにいた結果だったと思います。それだけ彼女の決断は固いのだということが、日を追うごとに理解されるようになりました。

今日急遽幕張メッセで企画されたファイナルステージ「新しい青空に向かって」は残念ながらチケットを入手できませんでしたが、Abema TVで行われた生中継を自宅でしっかりと鑑賞しました。

本当に立派なファイナルステージだったと思います。90分間のコンパクトなセットリストは最高に選び抜かれた内容でした。そして20分間のメンバーとの最後のやりとりも含め、立派な大人に成長した「小さな巨人」の姿にはひたすら圧倒されました。

大人の涙をにじませながらも、ももクロの永遠の目標である「笑顔」で清々しくステージを去った有安さんの姿には、何かひとりのファンであるこちらにまで誇らしさを感じさせるように思えたほどでした。

思えば「極楽門からこんにちは」で初めてももクロを知ってから、今日でまる6年間、ももクロと有安さんを追ってきました。おかげでそれまでほとんど関心を向けてこなかったアイドルという領域を通じて、音楽やパフォーマンス、さらにはバラエティ番組や映画、ドラマといったものに視野を拡げることができました。

私の音楽的関心のメインは即興演奏にあることは変わりありませんが、ももクロや有安さんとの出会いがなければ、音楽との関わりはまた違った形になっていたでしょう。一人の身近なアーチストとしての彼女の姿勢や心情からは、本当にいろいろなことを学ぶことができました。

自分で感じて飛び込んだアイドルの世界がももクロで、そして有安さんであって本当によかったと思っています。

有安さんが去った後に4人で披露された「あの空に向かって」...いままで私はどうもこの曲がいまひとつ好きになれなかったのですが、今日ようやくその靄が晴れたように感じました。まるで有安さんが抱いていた靄が晴れたかのように。

有安さんの遺言?通り、これからもももクロは「ハコ推し」として見続けていきたいと思っています。それとともに、いつかまた、そう遠くない将来に、有安さんの創作を楽しめる機会が来ることを待ち続けることにします。

有安杏果さん、8年間のももクロでの活動、本当にお疲れ様でした。そして、本当にありがとうございました。また会える日を楽しみにしています。

1/13/2018

ウェイン・ショーター「ウィズアウト ア ネット」

年末に大学の同窓生でバンド仲間のサックス奏者2人と神田で一杯やる機会があった。アホな話やら仕事の愚痴やらいろいろな話がジョーク入りで交わされるが、音楽の話はやはりそれなりに深いものになる。

話はやがてウェイン・ショーターに及んだ。そもそもは「ショーターのフレーズってやっぱ独特だよね」というあたりから始まったのだが、いろいろなアルバムにおける彼の名演をあげているうちに、1人が「最近のやつって聴く?」と振ってきた。

ここで言う「最近のやつ」とはヴァーブレーベル以降の一連の作品。1995年の大傑作"High Life"は創り方からして、即興とインタープレイをベースにした音楽とは異なる作品だし、その次の"1+1"もハンコックとのデュオなので、具体的には2001年の"Footprints Live!"以降のクァルテットのものを指している。

その場では「僕は好きだよ、全部持ってるし」とコメントしたものの、そう言えば最近はあんまり聴いてないことにも気がついた。最近のやつと言っても、もう10〜15年は経っているからねぇ。

僕にとってのショーターの原体験は、マイルスの"Complete Live at the Plugged Nickel"のディスク2に収録された"Four"である。それ以前にも高校生時代からショーターの演奏は耳にしていたけど、インプロヴァイザーとしての彼のすごさを実感したのは、これを聴いて立った鳥肌がきっかけだった。同時にハンコックとトニーの凄さに開眼したのもこれがきっかけだったのです。このセッションはすごいです。このセットの中でも群を抜いた出来だと思います。

年末のこのやりとりが気になって、新年のお休みに家でじっくり音楽を聴ける機会に"Beyond the Sound Bariier"を久しぶりに聴きこみました。いままでも時折聴くことはあったけど、やっぱり今回はそこから見える景色がいままでとはまったく違って感じられた。

フリーをいろいろ聴いてきたこともあるのかな。そういう耳で聴いても実に壮絶な緊張感ですよね、これ。

実はその年末時点では、その後彼がまたブルーノートに43年ぶり(!)に移籍・復帰して、アルバム"Without A Net"を2013年にリリースしていたことを僕は知らなかった。

その意味では最近のショーターをフォローできていなかったのは事実である。もちろん早速購入しました。そして即座にノックアウト!なんじゃあぁ、こりゃぁぁぁぁぁぁ!

ザックり言ってしまうと、仔細に創り込んだ部分と大胆な即興とインタープレイという2つの極が同時に相当な高みにまで進化した音楽ということになるのかな。アルバムの中核をなす"Pegasus"はその象徴ですね。

加えてYouTubeには最近のカルテットでの様々な演奏記録が数多くアップされていることもわかり、それらも併せてチェックするうちにショーターが今世紀に入ってたどり着いた境地とも言えるものがだんだんとわかってきて、「やっぱスゴいわショーター!」とあらためて納得させられているところなのであります。

これスゴいことです。やっぱり半世紀以上ジャズという音楽の最前線に立ちながら、なおかつ商業主義に流されずが故に至ることができた境地だと思うのです。

新年早々、素晴らしいパンチをくらって、仕事の日常では絶対に得ることのない生きる所以を感じさせられたお正月でありました。

1/04/2018

新年から3&7

2018年、あけましておめでとうございます。

7日間の年末年始休暇に入って早々、長野の白樺高原にスキーに行ってきました。


各地の豪雪が伝えられるなか蓼科周辺は2日間は素晴らしい好天に恵まれ、雪を満喫することができました。


子どもはますます上達して、もうボーゲンは完璧に。怖いもの知らずで中級者コースを滑走して、さすがの妻も「あのスピードにはついていけない」状況です。次はパラレル習おうね。

一方、僕は今回2時間半マンツーマン(実際にはアシスタントの方も含め2人がかりで)でインストラクターについてもらって、習ってみたのですが、右脚のコントロールがなかなか思うようにならず、恐怖心も先立ってなかなか進歩しませんでした。3回リフトに乗ってあがったんだけどね...。

2日目は1回リフトに乗っただけでくじけてしまい、慰めにまたいつもの...(笑)。



氷詰めた湖面は今回も静かで威厳がありました。でもスキーは諦めてないですよ。せめてボーゲンはなんとかものにして、クロスカントリーやりたい。

湖畔を散策したあと、湖近くのカフェ「たんぽぽ」さんにお邪魔しました。とても落ち着いた雰囲気の素晴らしいお店です。


やさしいマスターがカフェオレだけの僕にリンゴを出してくれました。しっかりした甘酸っぱさでとても美味しかったです。

えぬろぐは15年目に入りました。今年は大きな転換点になるかもしれません(毎年そんなこと言ってますか...)。

本年も引き続きよろしくお願いいたします。