3/16/2013

カート・ローゼンウィンクル@モーションブルー横浜

いやあ〜とうとう目撃しましたよ。この目でこの耳でこの身体でしっかり受けとめて来ました、カート・ローゼンウィンクルを!赤レンガのモーションブルー横浜にたった1日でしたが来てくれました。

モーションブルーに行くのは初めて。6時半スタートのファーストセットに間に合わせるべく、会社を少し早めに失礼させていただきました
m(_ _)m。

友人と待ち合わせてお店の受付に並ぼうとしたら、お店の前の階段を降りて来るどこかで見たことのある白人男性とすれ違いました。カートその人でありました(笑)。女性と一緒でしたが、リハ終えて奥様(?)と港の海風にでも当たりに行ったのかな。

店内は青山のブルーノートを思わせる造りで、シンプルなこじんまりとしたスペース。いい感じです。整理券に並んで入場したと思われる若きギターフリークたちがフロントのテーブルを埋め尽くしているのは嬉しかったです。

仕方ないので、ステージを左の真横から見るカウンター席に陣取りました。これ初めてのアングルでしたが、結果的にはなかなか楽しめました。カートの左手さばきが丸見えでしたからねえ。

さて今回はアルバム"Star of Jupiter"のツアーとあって、披露された6曲すべてがその曲でありました。もちろんメンバーはあのまんまの顔ぶれであります。もうこれだけで至福。

前半先ずは"Welcome Home","Something, Sometime","Heavenly Bodies"3曲を続けて演奏。まさにあの音あの声です。時折、ちらりと凄みを垣間見せつつも、まだまだ慣らし運転的な展開でした(この後に起こったことに比べれば)。

カートによるメンバー紹介などMCを挟んで、"A Shifting Design"に入ったのですが、いやあ〜きたきたキタキター!ついに伝家の宝刀が抜かれてしまいましたよ。どうするよ〜コレぇ〜。

興奮で一瞬凍りつく場内、まさにスリリングであります。若者たちよ、幸せだねえこんな素晴らしいものをその歳で目の当たりにできるなんて。みんないい顔で夢中に聴き入ってます。

続けて、カートのソロを冒頭にフィーチャーした"Under It All"をじっくり聴かせてくれて、緊張感は持続しつつもこれが恐ろしい終末への誘いであることはもう覚悟しなければなりません。

さあラストはアルバムタイトル曲とオープニング曲のどっちをやるのかなあと思ったけど、"Gamma Band"でしたねぇ。アルバム版にあるソロの前奏なしに、いきなりあのコードを畳み掛けるようなイントロが、カートの手で奏でられるとこちらは顔面からもう血の気が引きましたわ。

ジャスティン・フォークナーのドラムがもう最初から容赦ない激しさであのビートを叩き付け、会場全体が魔法の絨毯のごとく動き出したかと思うと、あの全音符3コードのテーマが恐怖の階段をゆっくりと着実に昇っていきます。降ろしてくれえぇー!と叫ぶ人はいませんが、もう遅いです、ハイ。

間髪入れずに突入したカートのソロは、もうスゴいのなんのって、松平健の殺陣も真っ青のまさしくギター暴れん坊将軍カートによる、真剣乱れ斬りのオンパレードで、場内は一瞬にして音符の血の海と化したのであります。視覚がおかしくなって赤以外の色感覚がなくなりましたよ、マジで。

ギターソロが終わってさらにまたあの恐怖の畳み掛けコードと全音符階段のテーマが奏でられ、曲が新たなステージに上がったと思うと、今度はアーロン・パークスのピアノ天国に突入。リズム隊のテンションはさらにあがって、エリック・レヴィスはベースを弾いてるのか抱きついてるのかわからんような仕種になってます。視覚はもはやシャッタースピード1秒以上のブレブレ世界です。

そしてピアノソロが終わったと見るや、カートがまた恐怖の旋律を弾き始めて、やっとテーマに帰ってきたかと思ったのも束の間、とうとうジャスティン・フォークナーのお時間がやって来てしまいました。僕含め数名の観客が絶叫する中、最上階まで昇りつめた全員がスティック百叩き無限地獄の刑であります。もうコワレタ。。。

アンコールは「まだやったことない曲なんだけど、聴いてみたいかい?」と会場に問いかけ、「曲名は"Unknown"です」と言って演ってくれました。これだけは楽譜見ながらでしたが、相変わらず緩急と密度の変化が凄まじいカート節でした。

いやあ、いろんなライブを見てますが、こんなに1曲の中だけでなく、ライブ全体を通してダイナミクスの変化が激しい演奏は初めてでしたね。やっぱり音楽は生ですよ!生!

今回、いつもこの手をライブに一緒に行っている同僚が、直前になってご不幸があって一緒に行けなかったのは残念でした。また行きましょうね。

代わって急遽のお誘いを快く受けてくださった元同期の友人には感謝でありやす。ライヴがはねた後は、2人にとって想い出の(?)「L.A.S.T.」で濃いお酒をやりながら、彼の極めて興味深い人生についてお話を伺えました。ここには何にも書けませんが、相変わらず脱帽ものの波乱万丈でありました。

とにかくスゴいもん観たよ。今夜は。


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