このところの忙しさの主因となっていた仕事が、先週金曜日の朝に最終版の資料を提出してようやく落着となった。それなりに大事な仕事だと思うし、いろいろな資料の寄せ集めではあるがなんとかやり遂げたという自負もある。しかし要領の悪さやチームワークの問題もあって、過程や経緯に不満や反省を残す結果にもなったことはやや心残りである。
金曜日は会社で机上の整理をしたり、ちょっとした仕事を片付けたりしてある程度時間が過ぎたが、結局正規の終業時刻になる前に職場を失礼した。とにかく眠かった。先月は3日間の休出をした。僕にとっては異例のことだ。親父の法事などもありなかなかのんびりできる週末はなかった。
なのでこの週末は久しぶりにのんびりした。知人からご自宅へのお誘いなどもいただいていたのだが、それもお断りして自分の好きなように時間を過ごすことにした。先ず土曜日には久しぶりに渋谷に出かけた。渋谷は暑い東京でも特に暑い場所だ。
道玄坂の壱源でミソラーメンを食べ(やはりいつ食べてもウマい)、汗だくになりながらいつものCD屋巡りをした。ディスクユニオンジャズ館、レコファンそしてタワーレコード。このところ抑えてきたCD購入だったが、この日は割と積極的に欲しいと思ったものを買った。
いろいろと欲しいのはあった。特に最後に訪れたタワーは興味をそそるものがたくさんあったのだが、既にそれまでの2店で4枚のCDを買っていたので、今回はおあずけモードでガマンした。
レコファンで買ったCDにボストンの「ドント ルック バック」がある。懐かしさもあって以前から無性に聴きたかった。ダウンロードでも良かったのだけれど、自分にとってはかなり思い出深い作品なので手元に持っておくのもいいかなと思った。案の定中古品はダウンロードよりも安かった。
1978年発表というからもう30年も前の作品ということになる。僕は13、14歳で中学2年生の頃だ。いまでも自分で買ったLPレコードが実家にあるはずだ。僕にとってこの頃何度も聴いたアルバムというのは何枚もあるのだが、耳と身体を通して(このあたりの意味はお察しいただきたい)しっかり聴いた作品となると、そんなに数はない。これはそうした中でも特によく聴いた音楽だと思う。
自宅に戻って聴いてみる。たぶん20数年ぶりだと思う。まあ記憶というのはすごいものである。もうアルバムの隅々にいたるほとんどすべての音が頭のどこかに記録されている。それでもやっぱりいま聴くと自分の耳は肥えてしまったんだあということを感じた。
1曲目のタイトルナンバーのイントロに神々しいまでのオーラを感じていたあの当時からすると、それは普通のアメリカンロックという感じで耳に入ってきた。「ギターオーケストレーション」と称されたトム=シュルツの多重録音はやはり見事である、同時にブラッド=デルプが独りで重ね録りしたコーラスも素晴らしい。それらがいま聴くともっとカジュアルなものに受け止めることができたのは嬉しい気がした。
30分ちょっとの短いアルバムであるが中身はとても濃い。僕はとりわけ"A Man I'll Never Be"と"Used to Bad News"の2曲がお気に入りだった。どちらも非常に切ないメロディーと歌詞が魅力の作品だ。
他に買ってきたアルバムなども聴きながら昼寝をしたりして土曜日の午後を過ごした。どれもそれなりに魅力のある音楽のようだ。夜はこれも久しぶりにパスタを作って妻と2人で食べた。夜はまた音楽を聴きながらウィスキーをやったりした。暑い夜だった。
日曜日もお昼に近くの中華料理屋に食べに出かけた以外は家でゴロゴロして過ごした。昨日、買わなかった音楽のことが気になって、ネットでそれらを物色してみたり、エアコンをつけた部屋で昼寝をしたりしているうちに夜になった。妻の実家からいろいろなものが送られてきてその中に実家で採れたというミニトマトがたくさんあったので、それと鶏肉でまたパスタを作って夕食にした。
久しぶりにのんびりした週末が終わろうとしているいま、これを書いている。自分の周囲でいろいろな価値が回っているのを感じている。少し落ち着いてそれらについて考えてみたいと思っている。暑さは時に辛いものだが、もう少し続いて欲しいとも思う。
BOSTON "DON'T LOOK BACK"
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