この週末はいくぶん気温は下がったものの蒸し暑さは相変わらずだった。日曜日の今日は横浜では午後から霧が立ちこめ、みなとみらいあたりからいつもならよく見えるベイブリッジの姿が、まったく見えないほどになった。
土曜日は妻がママ友達と元町の人気フレンチ店でランチ会をするというので、僕は子どもと5、6時間ほどお留守番になった。せっかくの機会だから2人で出かけて外で食べたかったのだが、わざわざ妻が昼飯を用意してくれたので、それを食べるところからお留守番は始まった。
最初はこのめずらしい状況を嬉しそうに食べていたのだが、だんだん興がのったとみえて(もちろん悪気はないのだと思う、たぶん)いきなりみそ汁入りのお椀をひっくり返したところで僕が声をあげて叱ってしまい、子どもは大泣きしてそこでランチは終わった。
まあ食事時には相変わらずよくあることなのだが、どうも食べ物を粗末にする行為には感情が昂るのをおさえきれない。
拗ねる子どもを放置して黙々と後片付けをし、その間に気持ちを切り替えて、片付けが終わったらまた優しく子どもに接した。子どもの方はもうケロッとしたもので、すぐにまたなんだかんだと甘えてくる。
お気に入りの「あんぱんまん」の絵本(作者が初心で書いた原作〜ご存じない方は是非)を読んであげると、当然のようにアンコールが起こる。覚悟しながらもう一回読むと、予想通りまたアンコールである。
ちなみにうちの子は、アンコールをせがむときは「アピる?」と言う。これは妻や僕が「もういっぺんやる?」といったのを耳で覚えて発音しているというのがわが家の結論となっている。何かをやって気に入ると「アピる?」。再びやってまた「アピる?」。
3回目あたりが大抵はいろいろな意味でのわかれ目となる。やんわりと断ったところで大人しく聞き入れられることもあれば、「うわぁ〜ん、アピるよぉ〜」と泣きながら、引きずられて退場となることもしばしばである。
さて、今回の読み聞かせでは、案の定2回目のアンコールが出たので、僕はちょっと作戦を変えて「それだったら、あんぱん食べに行こうか?」と問うてみた。
子どもは一瞬僕の言ったことを分析し、結果、どうやらその意味を理解したらしく、急に期待に目線を輝かせながら嬉しそうに「うん!」と言った。この瞬間、みそ汁事件の苦い記憶はそれぞれの脳裏から消え去った(と思われる)。
さっそく2人で近くのコンビニまでお出かけ。ちょうど夜呑む酒を買いにいかなければならなかった。
外に出ると表で遊んでいた近所の子ども達にどこに行くのかたずねられ、事情を話すと「うふふ」とか「あはは」とか言う反応が返って来た。この子達もやっぱりあんぱんまんが元々どういうお話だったのかは知っているのだろうか。
コンビニであんぱんと酒を買った。子どもは最初あんぱんに顔がないのを不思議がっていたが、うれしそうだった。どこか外で食べることになってもいいように、お茶を持って出かけていたのだが、曇り空が急に暗くなり始めていたので、結局家に帰ることにした
その代わりに少し遠回りして家に帰ったのだが、途中、他所のお宅の玄関にある花に蜜を吸いに来たアゲハチョウをおそるおそる観察したり(至近距離で観察中、最初にチョウが飛びあがったときうちの子はちょっと逃げた)、根岸線のトンネルのすぐ上の道から金網越しに山手駅を発着する電車群を、大迫力のアングルで眺めたりしながら、休み休みゆっくり歩いて帰った。
家に帰って手を洗い、すぐにあんぱんを食べることにした。先ずはまるまる1個のあんぱんを手に持たせて、物語と同じ様に子どもにかぶりつかせてあげた。「う〜ん!」と満足そうに首を左右に振っていたが、よく見るとまだかぶりがあんこに届いていなかった。
どうしようかと思ったが、結局そこから先は仲良く半分ずつにして食べた。案の定、最後の方はまた食べ急いで口の中がいっぱいになり、結局、口から出すことになったのだが、今回は「もう、お口にいれ過ぎたらダメだよ」と軽く流した。このあたり、そろそろ身体で学んで欲しいところではあるが。
まあ、そんなこんなでお留守番は無事に終わり、午後6時前にはフランス料理とワインとおしゃべりを堪能した妻も帰って来て、まあ今日は家族2人にサービスできたかなあと思える1日になった。心地よい疲れを癒すべく、さっき買ったハイボール缶を呑みながらのんびりさせてもらった。いい週末でした。
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