月初に整理して処分したCDの査定結果が返って来ました。400枚のうち50枚ほどが買取不能ということでまとめて110円。で、残りの350枚で、キャンペーンなどの割増も含めておよそ11万円となりました。まあハッピーですかね。
買取査定の明細を見るといろいろ発見もあります。
今回の売却で一番高価だったのはクラシックのもので、フランスのCHANT DU MONDEから出てた、ヴァイオリンのダヴィド・オイストラフのシリーズ2枚で、キャンペーン込みでそれぞれ1枚3840円というお値段でした。うーむなかなかの貴重盤だったんですね。
他にもテクノユニットのオウテカのボーナスCD付き2枚組Warp盤が2100円でした。まあこれもそこそこ値段はつくんだろうなとは期待してましたが、予想以上でありました。
この400枚を集めるのにかけたお金は、一枚平均1500円だとするとたぶん6〜70万円ほどだと思いますから、その6分の1がこうして戻って来たのは悪くないと思います。
これからまだ稀少性が高まるものもあるのでしょうが、その前に盤が劣化してアウトになる爆弾も抱えてますから、僕としては納得の処分結果でした。
さーて、ここまで思い切って処分したからには、もうこれからは僕の音楽コレクションはデジタルを王道にして行くぞ!と思ったのもつかの間、さっそくCDを1枚買ってしまいました(笑)。だってデジタルがないんだもの。
今回買ったのはアーチー・シェップの"STEAM"です。キャメロン・ブラウン(ベース)、ビーバー・ハリス(ドラム)のトリオで、1976年にドイツのニュルンベルグのジャズフェスティバルに出演した際のライヴ盤です。
シェップって、僕はあまり深く聴きこんでこなかった人だったんだなと感じています。インパルス中心にたくさんの作品を残してますが、やっぱりコルトレーンの一番弟子みたいな先入観を持っていたように思います。
同じくコルトレーンの二番弟子?だったファラオ(・サンダース)は、個性的なフリーキートーンを武器に、最後期のコルトレーングループに加入してフリースタイルのサウンドに貢献しました。
一方のシェップはコルトレーンミュージックからバップ、エリントン、エッチなバラード等々、器用にいろいろなことができる人だったので、まるでコルトレーンの分身のような存在だったのだと思います。
有名なエピソードとして、コルトレーンの名作「至上の愛」の一番最後のところで聴こえるもう一本のテナーがシェップだと言われますが、そのことが彼のそういう存在感を表しているように思います。
シェップはコルトレーンの「ジャイアントステップス」のエンディングにあるフレーズを、いたるところで臆することなく吹きますね。それがなんか微笑ましいのです。
このトリオは余程シェップにはやりやすかったと見えて、ここに収録された演奏はいずれも優れた内容になってます。冒頭の"A Message from Trane"でコルトレーンフレーズをこれでもかと吹きまくり、圧巻です。
アマゾンにあった商品紹介に「コルトレーンの呪縛から解き放たれたように」とか書いてますが、僕は全然逆だと思いますね。
インパルスではどうしてもコルトレーンファミリーということを意識させられるような作品ばかりでしたが、そういう意味では正確には「インパルスの呪縛から解き放たれたように」というのが正しいのではないでしょうか。
それにしても毎日酷い暑さですが、シェップのこの作品はエアコンで涼んだ部屋で聴いても熱中症になるかもしれませんね。真夏日にふさわしい?素晴らしい作品です。おためしあれ!
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