7/02/2017

ギル・エヴァンス「ライヴ アット ザ スウィート ベイジル」

週末に大学時代の友人がご親戚の結婚式のため広島から上京。横浜市内に住む高校から付き合いのある友人(彼らは元会社の同僚でもある)と3人で、武蔵小杉のグランツリーにあるイタリアンダイニングで夕方4時から軽く呑んだ。

年は同じだしそれこそ学生時代からの長い付き合いなので、何かこう余計な言葉での説明なしに話が通じてしまう。

特に深い話をしたわけでもなく、東京は何をするにも疲れるとボヤきながら麻布のホテルからやってきた友人と、疲れない程度に3時間ほど食事とお話を楽しんだ、

実は僕もこの新しい武蔵小杉に足を踏み入れるのは初めてのことで、駅を降りてからもうひたすら驚きの連続でありました。もしかしたらこの場所にマンションを買っていたかもしれなかったのだけど、今となっては住めば都でいまさらこの小杉には住みたくはない。


さて、音楽はデッドから武満、ミンガスと流れてきて、「うーんなるほど」という展開で久しぶりにギル・エヴァンスの出番となっています。

"Live at the Sweet Basil"は、大学生になった僕がジャズを聴き始めて5枚目に買ったCD。これに出会ったのは当時西宮北口駅と門戸厄神駅の間にあったジャズ喫茶「アウトプット」さんだった。

そこに連れて行ってくれたのが、先の広島から上京してきた友人で、彼ともうひとりの友人は近くの関西学院大学の学生、僕はその大学の音楽サークルに参加して彼に出会った。

そのジャズ喫茶は僕の記憶に間違いがなければ、コンクリートの箱のような建物で、当時でも珍しいスピーカーホーンが屋根に据えられているという本格的なオーディオを備えたお店だった。

入店してすぐに壁に飾ってあったこのアルバム(当時の新譜だった)のジャケットが目に止まり、リクエストをお願いしたら、女性の店員さんが快く応じてくれた。

かけてくれたのがチャーリー・パーカーのブルース代表曲4曲を、各人のソロでつないだ"Blues in C"。この演奏には2人ともその場で仰天してしまい、僕は翌日大学生協のCD売り場にあった6000円もした(組合員割引で15%オフだったかな)この2枚組CDを購入したのだった。

このアルバムでパーカー、ジミヘン、ミンガスらの作品に出会い、またアルバムの冒頭を飾る名曲名演"Parabola"は、いま考えればフリーや現代音楽への扉になっていたのかもしれない。これを作曲した人がウェイン・ショーターの兄アランである。

西宮でギルの音楽に出会って33年が経って、久しぶりにギルの作品を聴き込むタイミングで、当時共にこの作品を聴いた友人と再会できた。縁は異なもの味なもの、である。

ギルの音楽から早くもまた新しい展開になっているのだけど、それはまたいずれ。音楽はどこまでもつながってひろがっている。

(おまけ)

蒸し暑くなった日曜日、雨雲が北から現れて暑さと日差しがちょっぴり和らいだ夕方に、ちょっと自転車でポタリング。久しぶりにシンボルタワーまで走ってみました。


夏の夕暮れはいいですね。冷たいウィスキーの水割りが美味しいです。



0 件のコメント: