先週がジョン・コルトレーンの49回目の命日だったこともあって、またコルトレーンをいろいろ聴いています。
ということは来年は没後50周年ということなのですね。何か大きな企画はあるのかなあ。もうできることにも限界はあるだろうけど。
こうして耳にする日々の音楽は相変わらずなのですが、そんななか先週のとある日、30年ほど前のある曲の歌と旋律が急に頭の中に強く蘇ってきて離れなくなってしまいました。それは、
「もしもタヌキが世界にいたら」
10代20代の人では知らない人がほとんどかな。でも30代半ば以上の人だと知らない人の方が少数派かも。タイトルは知らなくとも歌を聴けば...
どうです?知ってますよね、これ?
僕はあの番組の熱心な視聴者ではなかったですが(むしろ先週亡くなられた大橋巨泉さんの「世界まるごとHow much?」が好きでした)、それでもこの歌は心の底にしっかり深く刻み込まれていたようです。
この歌を僕にとって印象深くしている要素は2つあると思います。
ひとつは歌っているユミさんの歌声。魅力的です。可愛げがあって深みがあって透明感があって涙腺を刺激する高音の持ち主です。これを歌った時は16才だったとのこと。
もうひとつはこのメロディ。とても親しみやすくて強く印象に残ります。なんと作曲したのは坂本龍一さんだったんですね!知りませんでした!
歌詞の約束事が決められているので、節をつける作業が結構難しいと思うのですが、各国の言葉で歌われる「こんにちは」と、パリからアジスアベバまで字数やアクセントの異なる首都の名前が、非常に巧みにわかりやすくメロディに乗せられているのは、さすがです。
そして今回じっくり聴いてみて、またいろいろ新たな発見がありました。
それは伴奏においてもちゃんと各国のお国柄が音楽的にさりげにでもしっかりと表現されていること。インドならタンプーラとシタール、エチオピアならアフリカンドラム、楽しいです!
さらにもうひとつ、こうしたこの曲の魅力が総仕上げ的に盛り込まれている、最後の「10番目の国?」の存在です。どこの国かって?それは聴いてのお楽しみですよ(笑)。
挨拶と首都も聴きどころですが、加えてこの10番ではお国柄?を表す伴奏も地味ながら極めて巧妙です。非常に微妙な音ですので、よーく耳をすませてください。どうです、素敵だと思いませんか。
どうしてこの音楽が自分の中で再び急に流れ出したのかはわかりません。
ここ最近を振り返るだけでも、バングラデシュ、トルコ、ニース、ミュンヘン...世界のあちこちでとても悲しい出来事が相次いで起こっています。
世界は30年前と比べても大きく変わってきていると思いますが、時代とともに世の中が変化するのが当たり前。歌われている国の中には無くなってしまった国もあります(その国の歌詞がまた巧妙であります、ハイ)。
せめて国や社会の有り様をめぐって、こうした悲しい出来事が起こることだけは、より少なくしていきたいものです。
もしもタヌキが世界にいたら、何かを変えられるのかな。そもそもどうしてタヌキなんだろう...なんか不思議な期待が持てそうですね。
フォーライフさん、どうかこの歌をいまのこの時代にもう一度、世界に向けて流してやってくださいな!お願いします!
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