先週末はちょっと体調を崩してしまい、念のためろぐはお休みにして、子どもと一緒にさっさと寝てしまった。少し熱があったんだけど、幸い大事には至らず。
年末来、ロリンズやらジョーヘンやらを聴いてきたけど、ここにきて久しぶりにエルヴィンのドラムを聴きまくっている。
うーん、やっぱりあなたはスゴい!いろいろ聴いてひたすら脱帽しました。
ブルーノートの"The Ultimate"という作品を新たにダウンロードしてみたんだけど、これもよかったねぇ。ジミー・ギャリソンとの組み合わせはテッパンやなあ。
そして、エルヴィンにハマると結局はどうしても毎回ここに行き着いてしまうのが、やっぱり"Live at the Lighthouse"です。今回もご多分に漏れず、来てしまいました、入り浸ってしまいました。
エルヴィン45才の誕生日にカリフォルニアにあるライヴカフェで収録されたこの作品、買うんだったら、なにがなんでも、LP版2巻の選曲から漏れたものをすべて網羅したコンプリート版を手にいれるべきです。CDで再発されたもののなかにも、コンプリートじゃないものもあるので要注意です。
僕はオルタネイトテイクとか未発表テイクについては、あんまり肯定的じゃないんだけど、この作品は別格。絶対に聴かなきゃ大損です。
ベースはジミーじゃないけど、彼の亡き後にエルヴィンの相棒となったジーン・パーラ、そしてフロントには、スティーブ・グロスマンとデイブ・リーブマンという強力なサックス陣。エルヴィン以外はみんな白人のクァルテットです。
看板はやっぱりVol.1の1曲目、"Fancy Free"だと思います。ここでピピっと来たらあとはもうライトハウスの席に身を委ねるのみ。Vol.2含めて2時間半の2ステージを一気に楽しんじゃいましょう。
どの演奏も素晴らしいですが、やっぱり圧巻は最後の最後にやって来ます。コンプリート版でしか聴けない、"Children's Merry-Go-Round" がそれです。
30分近くもある大熱演のなんと6割がエルヴィンのドラムソロ。そこに2人のテナーによる三つ巴の壮絶なバトルが絡みます。そして奥様ケイコさんによるテーマは、およそジャズとは思えぬかわいらしい旋律…。
産まれた子どもがメリーゴーランドではしゃぐ他愛ない様子に、この先に待ち構える様々な人生の荒波を乗り切る魂の力とでも言うのでしょうかね、そんな人間の生命の力強さを表現しているようにも思えます。
初めてこれを聴いた時の衝撃は、今でも絶対に忘れません。
なっ、なんじゃあぁ~!こりゃああぁ!
っていうのが、もう素直な感想でした。
コルトレーンとエルヴィンの熱いプレイはいろいろ聴いてたけれど、それとはまた異なる次元の迫力。一体どこにここまでドラムを叩き続けられる力があるんでしょうか。
と書いたところで、なかなか伝わるものでもないと思いますが、いまは便利な時代です。同じメンバーによる、この曲の演奏の模様が、YouTube にありましたよ。演奏時間は半分以下ですが、熱気はそのまんまだと思います。フルサイズ画面とヘッドフォンをご準備して、とくとご覧あれ!
ステージ脇のドラムセットの向こうでエルヴィンを見上げているのが奥様です。エルヴィンはもう逝ってしまいましたが、こういう記録がいまもちゃんと視られるというのはありがたいことです。
やっぱり音楽はスゴいです。大変な元気をもらえます。
(おまけ)
エルヴィンの演奏を探す過程でYouTubeでみつけたこちらの映像。あの"Impressions"を、マイケル・ブレッカー、デイヴ・リーブマン、ジョージ・ガゾーン、ジョシュア・レッドマンという4テナーで演奏するという、1997年のニューポート・ジャズ・フェスティバルの気狂い企画の模様です。
視ればわかりますが、テーマの後はコルトレーンのアドリブソロを4テナーでユニゾり、その合間に各自がアドリブを展開するというほとんどホラー映像になっています。おそらくこれが究極のテナー根比べだと思います。ドラムはディジョネット、ベースはホランドです。途中でストップはできません。心してご覧ください。
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