1/31/2016

素晴らしき一杯

土曜日、習い事に行った子どもを待つ間に、山下公園前にある、カフェ エリオット アヴェニューさんへ。ご自慢のエスプレッソヴィヴァーチェの豆を使ったカフェラテをいただいた。

なめらかさとコクが共にある確かな味わい。一杯840円の価値は十分にある。



その夜、和歌山で県職員を務める幼馴染が展示会の出張で上京したので、仕事終わりに新橋で待ち合わせて呑むことに。

ビールとウィスキーが好きな彼にと、一軒目はアイリッシュパブの名店、アイリッシュ タイムズさんで、美味しいビールとポテトパイ、ソーセージをいただく。

ウィスキーを飲む場所はどうしようと相談し、新橋のパブつながりで検索に出てきたお店 CANDY GINZAさんへ。ここがとても素晴らしいお店だった。

彼はシーバスリーガルのロックダブル、僕はグレンリヴェットの水割りダブル。ぜいたくな一杯だったけど、とにかくグッときてウマかった。

別れた後で彼から送られてきたメールには、

こちらこそありがとうございました。
やっぱりお酒は楽しく飲まないだめです。
次は、和歌山でいきましよう。

とあった。

楽しい夜でしたね、ありがとう。


1/29/2016

麻酔の記憶〜chano-ma横浜〜HAMA CAFE

年末に受けた検診で、また胃に異常がある可能性とのことで、水曜日にお休みをいただいて、6年前にも受診したみなとみらいのクリニックで、胃カメラの検査を受けることになった。

今回はクリニックの勧めもあって、麻酔をしてもらって受診することにしたのだが、以前に幼馴染が腸カメラをやった時の経験談を聞かされていて、意識はハイな状態で痛みや苦しみなどの感覚が麻痺するものと期待?していた。

さて、9時25分に検査開始。内視鏡やらモニターが据えられた検査室のベッドに寝かされて、まず喉のストレスを軽減する軽い麻酔をスプレーしてもらう。苦い...。

続いて、先生が僕の左腕に麻酔を注射、「ちょっとチクっとしますよー。ハイ、終わりましたあ」で注射針を抜いて絆創膏を貼ってくれた。それから...













...目がさめると、検査室の隣にある休憩室のリクライニングソファの上だった。本当に眠りからさめた気分。ん?あれ?胃カメラは...?

そのまましばらくぼーっとしていると、看護師さんがやってきて「えぬさん、ご気分は大丈夫ですかあ? もうすぐ先生から検診の結果についてのお話がありますので、また検査室に戻る準備をしておいてくださいねぇ」とのこと。

ふと傍に目をやると、僕のバッグとカーキのダウンジャケット、ブラウンのブーツが並べてある。時計に目をやると11時少し前だった。

ゆっくり起き上がって身なりを整える。ブーツに足を入れてファスナーをあげる。立ち上がってみると少し体が軽い感じがした。

名前を呼ばれてさっきの検査室へ。注射をしてくれた先生が僕を迎えてくれ、モニターで何点かの写真を示しながら解説してくれた。

幸い、最も心配していたポリープのようなものはなく、今回は組織の採取も行わなかったとのこと。

ただ、2つの症状を告げられ、それに関してはしばらく投薬で治療を試みることとなった。今日の昼も含めて今後の飲食は暴飲暴食をしないなら今まで通りで構わないとのこと。

「先生、あのう」

「はい」

「私、先生に麻酔の注射をしていただいた直後からのことを、覚えてないんですが...」

「あれ、そうですか?えぬさんは検査中も目を開けてらっしゃいましたし、休憩室にも歩いて行かれたんですよ」

「は? そっ、そうなんですか!?」

これが僕の初めての全身麻酔体験だった。


ともかく深刻なことはなく、お昼もちゃんと食べられるし、夜はビールも飲めそうだとわかってひと安心。やっぱり胃腸は大事にしなきゃなあ。



子どものスイミング教室の様子を見に行く約束をした3時半までまだ3時間はある。せっかくだからカフェのはしごでもしてみよう。


まずランチに入ったのが、赤レンガの chano-ma横浜 さん。寝っ転がれるソファベッド席を待つお客さんが並んでいたけど、テーブル席ならすぐ入れるとのことで、店の奥のテーブルへ。

この日のランチで一番お安かった野菜とチーズディップのサラダとパンビュッフェ、オレンジジュースをいただいた。朝食抜きだったこともあり、パンは結局10ピース食べてしまった。ごちそうさまでした。



平日昼間の赤レンガから見上げた冬の空は新鮮で清々しかった。




にっぽん丸が入港している大さん橋を眺めていると、やっぱりコーヒーが欲しくなったので、桟橋の手前にある HAMA CAFE さんへ。

こじんまりとした店内には、僕の他にはもう1人お客さんがいるだけだった。

「ホットコーヒー」というと、お店のひとが「コーヒーほかにもいろいろありますよ」とメニューをすすめてくれた。

そうだなあ胃のこともあるし、普段あまり飲まないカプチーノを注文することに。


やってきたのは、かわいいネコちゃんのラテアートに彩られたカプチーノだった。こういうの飲んだことないので、ちょっぴり気恥ずかしい。


いただきます。



お店の中でも音楽を流してくれていたけど、やっぱり自分のが聴きたいと思い、iPodをとりだして、またまたエルヴィンをがっつり聴きました。

こんなのんびりした時間を過ごして職場の人たちには申し訳ないなあ...

などと感じることもほとんどなく、ネコちゃんのまわりにお砂糖をまぶしたカプチーノをゆっくりゆっくりすすりながら、音楽といっしょに楽しんだ。



さて、そろそろ時間だ。ネコちゃんもちょっと寂しそうだけど、じゃあね、バイバイ、ありがとね、美味しかったよ。



子どももプールで一生懸命ガンバっていたし、今日はいい1日だった。胃腸は大切にしよう。



1/27/2016

チルドレンズ・メリー・ゴー・ラウンド

先週末はちょっと体調を崩してしまい、念のためろぐはお休みにして、子どもと一緒にさっさと寝てしまった。少し熱があったんだけど、幸い大事には至らず。

年末来、ロリンズやらジョーヘンやらを聴いてきたけど、ここにきて久しぶりにエルヴィンのドラムを聴きまくっている。

うーん、やっぱりあなたはスゴい!いろいろ聴いてひたすら脱帽しました。

ブルーノートの"The Ultimate"という作品を新たにダウンロードしてみたんだけど、これもよかったねぇ。ジミー・ギャリソンとの組み合わせはテッパンやなあ。

そして、エルヴィンにハマると結局はどうしても毎回ここに行き着いてしまうのが、やっぱり"Live at the Lighthouse"です。今回もご多分に漏れず、来てしまいました、入り浸ってしまいました。

エルヴィン45才の誕生日にカリフォルニアにあるライヴカフェで収録されたこの作品、買うんだったら、なにがなんでも、LP版2巻の選曲から漏れたものをすべて網羅したコンプリート版を手にいれるべきです。CDで再発されたもののなかにも、コンプリートじゃないものもあるので要注意です。

僕はオルタネイトテイクとか未発表テイクについては、あんまり肯定的じゃないんだけど、この作品は別格。絶対に聴かなきゃ大損です。

ベースはジミーじゃないけど、彼の亡き後にエルヴィンの相棒となったジーン・パーラ、そしてフロントには、スティーブ・グロスマンとデイブ・リーブマンという強力なサックス陣。エルヴィン以外はみんな白人のクァルテットです。

看板はやっぱりVol.1の1曲目、"Fancy Free"だと思います。ここでピピっと来たらあとはもうライトハウスの席に身を委ねるのみ。Vol.2含めて2時間半の2ステージを一気に楽しんじゃいましょう。

どの演奏も素晴らしいですが、やっぱり圧巻は最後の最後にやって来ます。コンプリート版でしか聴けない、"Children's Merry-Go-Round" がそれです。

30分近くもある大熱演のなんと6割がエルヴィンのドラムソロ。そこに2人のテナーによる三つ巴の壮絶なバトルが絡みます。そして奥様ケイコさんによるテーマは、およそジャズとは思えぬかわいらしい旋律…。

産まれた子どもがメリーゴーランドではしゃぐ他愛ない様子に、この先に待ち構える様々な人生の荒波を乗り切る魂の力とでも言うのでしょうかね、そんな人間の生命の力強さを表現しているようにも思えます。

初めてこれを聴いた時の衝撃は、今でも絶対に忘れません。

なっ、なんじゃあぁ~!こりゃああぁ!

っていうのが、もう素直な感想でした。

コルトレーンとエルヴィンの熱いプレイはいろいろ聴いてたけれど、それとはまた異なる次元の迫力。一体どこにここまでドラムを叩き続けられる力があるんでしょうか。

と書いたところで、なかなか伝わるものでもないと思いますが、いまは便利な時代です。同じメンバーによる、この曲の演奏の模様が、YouTube にありましたよ。演奏時間は半分以下ですが、熱気はそのまんまだと思います。フルサイズ画面とヘッドフォンをご準備して、とくとご覧あれ!



ステージ脇のドラムセットの向こうでエルヴィンを見上げているのが奥様です。エルヴィンはもう逝ってしまいましたが、こういう記録がいまもちゃんと視られるというのはありがたいことです。

やっぱり音楽はスゴいです。大変な元気をもらえます。

(おまけ)
エルヴィンの演奏を探す過程でYouTubeでみつけたこちらの映像。あの"Impressions"を、マイケル・ブレッカー、デイヴ・リーブマン、ジョージ・ガゾーン、ジョシュア・レッドマンという4テナーで演奏するという、1997年のニューポート・ジャズ・フェスティバルの気狂い企画の模様です。

視ればわかりますが、テーマの後はコルトレーンのアドリブソロを4テナーでユニゾり、その合間に各自がアドリブを展開するというほとんどホラー映像になっています。おそらくこれが究極のテナー根比べだと思います。ドラムはディジョネット、ベースはホランドです。途中でストップはできません。心してご覧ください。




1/17/2016

ステージ

先週は、3連休前の金曜日に仕事のスケジュールが空っぽだったので、慌ただしかった年末年始の代わりにとばかりに、お休みをもらうって4連休に。おかげさまで横浜でのんびりと過ごすことができた。

のんびりに浸りすぎた反動の年末年始ブルーで、正月早々ろぐは1回おやすみにした。

先週はそのブルーを引きずりながら、この時期特有の仕事に対する想いがいろいろと蠢いたところへ、昨年末に受けた検診結果から、またある検査を追加で受けることにもなり、どうにも胸の苦しい状況に。

そこにまたデヴィッド・ボウイの訃報も届いて、僕の意識のなかの暦は目の前の現在の現実と、初めてボウイの姿をテレビで観た中学生の頃の情景の間を行ったり来たりした。

とにかくカッコよかったよなあ。ファッションもパフォーマンスもスピリッツも。僕はファンというほどではなかったけど、ライヴアルバム"Stage"は、彼のベスト盤的な位置づけでもあって、FM放送で録音したカセットをそれこそ何度も聴き返した。

いまではそれが、アマゾンのプライムミュージックで聴けてしまうことがわかって、このろぐを書きながらしんみりと聴き入っている。またまた昔住んでた社宅の景色とかが浮かんできてヤバいなあ。

この週末は、土曜日には子どもが学校の父兄会主催の餅つき大会で、妻と出かけたので、僕はちょっとシンボルタワーまでひとっ走り。さすがに真冬の早朝はいろいろあって難しいけど、昼間なら風が弱くて日差しがあれば十分に走れる。すぐ近くだけど気持ちいい。

タワーはお色直し?の最中でごらんの姿だった。冬の陽光が眩い横浜の港を眺めると少しは胸の重苦しさも治まった。


午後には子どもを習い事に連れて行って、帰りを待つ間に今年お初のピースフラワーマーケットカフェで遅いお昼ゴハン。ハーブソーセージのキッシュと、サラダにコーヒーのセット。1250円とややお高いがまあいいか。


日曜日は新横浜公園に出かけて野球ごっこを楽しんだ。年明けに僕もとうとう安いグローブを買って(3人揃ってもちろんゼット)、キャッチボールしたり、バッティングをやらせてみたりした。1年生にしてはそこそこ上手にできるようになったんじゃないかなあ。

その後は歩いてIKEA港北店へ。久しぶりに行ったけど相変わらずの賑わいだった。2階のビストロでたらふく食べて、子ども部屋に入れる勉強机なんかを見て回った。広い店内を順番に巡るのは楽しかったけど、運動した後だったのでやや疲れた。

子どもにも、いまは物置になっている部屋をそろそろ整えてあげて、少しずつでもそちらで過ごさせるようにしていこうと思う。いずれは自分で見つけてきた音楽がその部屋に流れ、この家に彼の新しい世界が広がり始めるのを楽しみにしたい。

遊びも運動も勉強もしっかりしようね。この大きなブロッコリーみたいに逞しく(笑)。


音楽の話はまた今度。


1/06/2016

訃報:ポール・ブレイ

ECMレーベルのニュースサイトによると、ポール・ブレイが83歳で人生を全うされたとのことです。

前々回のろぐで取り上げたばかりでありましたが、急な知らせに驚く一方で、83歳というお歳を聞いて、改めて残された作品を僕の知る範囲で振り返ってみるに、人生とはこういうものという納得感があるのみであります。

自らが求めるままに従い行い、他から求められることに決して無理はしない。素晴らしいです。

ご冥福をお祈りします。ありがとうございます。

...と思ったら、ピエール・ブーレーズもですか。奇遇としか思えませんが、世代は移り変わっていくのですね。

より良いってなんだろう...先のことはわからないしなあ。


1/03/2016

イースト・ブロードウェイ・ラン・ダウン

あけましておめでとうございます。本年もえぬろぐをよろしくお願いいたします。横浜も暖かいお正月になりました。

ポール・ブレイで聴き納めた昨年から続いて、新年の聴き始めはソニー・ロリンズとなりました。"East Broadway Run Down"。いいですよねー、これ。

たぶん数多あるロリンズのアルバムのなかでも、ちょっと裏メニュー的な部類に入るんだと思うけど、僕はこれが大好きなのでありやす。


「ちょっくら、やってみっかい?」「よっしゃ!」という感じで集まった4人の超スゴいメンバー。「何やる?」「ん〜、こんなのどう?」って感じで始まったみたいな、1曲目のアルバムタイトル曲。

スゴいよなあ、何度聴いてもイイ。中盤からのインタープレイは、このメンバーならではのもの。この緊張に満ちたダルダル感がたまりません。

さらにスゴいのが続く2、3曲目のトリオ演奏。なんだろうなあ、2曲目の"Blessing in Disguise"は「豪快」の極地、そして3曲目の"We Kiss in a Shadow"が「悟り」の境地かな。こんな演奏...もう言葉がないです。

ロリンズは名門レーベルのほとんどから作品をたくさん出していますが、インパルス盤はやっぱり人気ないんだろうなあ。学生時代に中古レコード屋を巡っていると、どの店でも必ずインパルスのロリンズを見かけました。

僕がそんな頃にこれを買ったのは、もちろんコルトレーンのところにいた(ジミー・)ギャリソンとエルヴィン(・ジョーンズ)が参加しているからだったんだけど、もう聴いて最初っから好きになりましたね。

名盤「サキソフォン・コロッサス」とか「ウェイ・アウト・ウェスト」も、もちろんイイけど、いまはもうほとんど聴かなくなっちゃったなあ。でもこのアルバムはやっぱり何かの機会にふっと聴きたくなるんだよねえ。

これを機会にちょっと他のインパルス盤も聴いてみようと取り寄せ中であります。

スピーカーからちょっと大きめの音で鳴らすとカッコイイですよ!


(おまけ)年末年始の写真を少し。

妻の実家で義母の台所仕事を手伝う妻。いつもありがとうございます。

近所の公園で義弟にキャッチボールを付き合ってもらう子ども。ちゃんと言うこと聞くんだよ。

兄のマンションで戯れる兄と子ども。お酒はほどほどにね。

独り先に横浜に帰る新幹線からの富士山。家族と離れるのは寂しいなあ。

3日は自転車で八景島までひとっ走り。寂しさも少し紛れた。

明日からの仕事に備えて手製のナポリタンで腹ごしらえ。パンチョに学んだこってり版。

明日からまた仕事か。その前にビールでもやっときますか。