ジョー・モリスの近作"Mess Hall"が手元に届いた。
これ海外の業者から通販で購入したんだけど、1ヶ月半待てど暮らせど商品が届かず、とうとうクレームを入れたらすぐに返金に応じてくれたものの、それから2週間ほど経った先日に突然品物が届いてしまった。お金は返金されてるんだけど、まあいいか。
全編がディストーションをかけたエレキギターによる演奏で、それに似たように歪んだ音色のキーボードと激しくも控えめな録音になっているドラムが絡むトリオ演奏。
最初に部屋のスピーカーで聴いたときは、アコギのモリスを傾聴していたところだったので、イマイチ散漫な印象だった。ところが翌日通勤電車でイヤホンで聴いてみてこれはスゴい演奏だなと惚れ込んでしまって、あとは連日のヘビロテとなるいつものパターン。
アルバムのライナーにモリス自身が記した短い文章でも、即興を始めてから長く続いた演奏の遍歴にいったん一区切りがついて、「ひとつの円を描き終えたような気がする」という主旨のことを表わしている。
Mess Hallとは工場や宿舎などにある大きな食堂のことだが、アルバムを聴きながらモリスがどうしてこのタイトルをつけたのかを考えてみて僕なりに思ったのは、何度でもまた聴きたくような、人が基本的欲求を満たすことを求めて集まってくる場所という意味なのかもしれないなと思った。
何度か通して聴くにつれモリスがライナーの短い文章で言わんとしていることに、共感というか深い同意が理解から納得へと進化していき、しまいにはそれが何か羨望のような感情に僕の中で変化していくのがわかった。
彼のような境地にたどり着けた音楽家がどの程度いるのかわからない。ごく限られた者だけにしか訪れぬものと思う一方で、そうでない誰しも至ることのできる悟りのようなものであることを願う気持ちもある。
どういう経緯でこのジョー・モリスと出会ったのか、比較的最近のことでありながらちょっと曖昧な記憶しか残っていないのだけど、本当にいい人に巡り会えたんだなあとあらためて実感。
あと望むべくは彼の演奏に生で触れてみたいということ。さもなくばニューヨークあたりまで行くしかない。
3連休はお天気も体調も気分もちょっとどんよりとするなかで終わってしまい、自転車に乗ることもできずに妙なフラストレーションが残ったまま終わろうとしている。
土曜日の夕方、森林公園に野球ごっこに家族で行った時に見上げたいわし雲。まだ午後5時前だというのに暗くなるのが早くなった。いよいよ寒さ到来かな。
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