8/26/2013

虫たちの声

蒸し暑さはまだまだだが、やはり夕方になると着実に近づいてくる秋の気配を感じる。そうは言っても、家のなかに居るとジンワリと汗をかいて、結局エアコンのリモコンに手が伸びる。これからはそんな日も少しずつ少なくなって来るのだろうか。

先週の月曜日、翻訳会社の幼馴染みから職場にメールが届く。仕事で横浜に来るので帰りにマディのモヒートを一杯やって帰りたいから、都合があえば一緒にどうかという誘いだった。禁酒日ではあるが、わざわざ横浜に来てくれるのだから、まあ付き合うよと返信する。僕にも定かではなかったがマディにも定休日があるから、行く前に電話して行った方がいいよと書き添えた。

仕事を切り上げて定時で職場をおサラバして電車に乗っていると、横浜に着いたあたりで彼から携帯にメールがあり、お目当てのマディはお休み、ならばと切り返したほうちゃんもお休みとのこと。

仕事で来たわけだからまったくのくたびれ儲けというわけではないにしても、彼に散々吹き込まれてモヒート飲みたさに一緒についてきたご同僚のことも思うと、週明け早々のこの出来事がやはりちょっと不憫で、どこかちょい呑みのできるお店を考えてあげないとなあと感じた次第。

彼らと石川町で合流し、以前から僕が気になっていたバー「STAGECOACH」に入ってみた。店内の雰囲気もお値段もとてもカジュアルなバーで、独りで入るにもちょうどいい感じである。彼らにもそこそこ満足してもらえた様だし、僕自身にとってもいい発見であった。駅にも近いしね。

木曜日は職場のボスが主催した仕事のグループでの飲み会だった。想像というか覚悟はしていたが、職場の飲み会はつまらないというのを絵に描いたような酒席だった。やむにやまれず参加したわけだが、気を遣うでもなく馴れ合うでもなく、深掘るでもなく無視するでもなくと、振れ幅の余地が狭い状況のまま酒やビールだけが減って行った。

週末は家族3人でみなとみらいに新しくできたショッピングモールに行ったり、江ノ島に行って去り行く夏の雰囲気に触れたりした。

江ノ島に行った人なら誰しも目にする「貝作」さんで、遅い昼飯(生しらす丼、釜揚げしらす丼、イカの丸焼き、大ジョッキ)で満腹になったかと思えば、有料のエスカレータで島を登って楽しみ、道中でたこせんべいやら串団子を堪能した。

江島神社では、少し前に放映されたももクロの番組で、日産スタジアムのライヴの成功を祈願してメンバーが弁天様に奉納した幟を、妻子に隠れて自分の目で確認しに行ったりもした。ちゃんとありました(笑)。

帰りに江ノ島海岸に行って、子どもは靴を脱いで少しだけ波打ち際で遊んだ。残念ながらここで雨が落ちてきたので、江ノ島駅まで引き返し、江ノ電に乗って鎌倉経由で帰った。天候がこんなだったので江ノ電もそこそこ空いていた。何度乗ってもいい電車である。

少し前から、久しぶりに黒糖焼酎「里の曙」を買って家で呑んでいる。なめらかでほのかな甘さが夏にはちょうどいい。氷に少し水を足したグラスに、最初は薄めに注いでぐっとあおり、また少しずつ濃いめに足してゆく。ボトルの4分の1くらいを呑むとちょうどいい感じに酔っぱらう。

夜の静けさのなかに、グラスに氷が触れる音とともに、アンソニー=ブラクストンのアルトサックスのソロが響く。この夏が去り行くのももうすぐである。



0 件のコメント: