いろんな刺激のある1週間だった。とても充実しているのだけど、何を書いていいのやらという気分。
久しぶりに考えさせられる話を聞くことができた。雑誌ワイヤードの編集長だったクリス=アンダーソン氏の新著に関連するコンファレンスだった。クリスはインターネットがもたらす経済社会への影響に着目して、「ロングテイル」とか「フリーミアム」の概念を描いた人物。
今回はいわゆる「ものづくり」の世界がテーマなのだが、これについてあんまりここでは細かいことは書きたくはない。ただいま僕が勤めている会社をはじめ、経済そして社会の様子はこれからもっと大きく変わるんだろうなあということを、あらためて実感した。
今回聞いた話によってもたらされる変化が一段落するのは、今後10年くらいの間だろうか。僕の子どもが社会に出る(そういう考え方自体が陳腐化するのかもしれないが)までには、まださらにもう一波乱あるのだろう。
でもそれが何かは想像するのはまだとても難しい。だけどやっぱり親として子どもにこういうことは、と思うのは少し具体的になったようにも感じた。
チャーリー=ヘイデンの音楽にもまた一段深く浸かることもできた。この1週間のヘビー・ローテーションは、"Liberation Music Orchestra"と新たに手に入れた"The Ballad of Fallen"の2作。いずれもそれぞれに重みのある作品、
ある時期には、自分がこういう音楽に興味を抱き続けることは、もうないかもしれないなと思ったこともある。同じ意味で、"Liberation..."は僕が熱心に中古レコード屋さんを巡っていた頃、どこのお店に行っても必ず置いてある作品だった。この作品はそういう運命なのだと思う。
でもやっぱり来るべき時は来るんだね。少なくとも僕にはそれがやって来た。本当に素晴らしい音楽、そして素晴らしい芸術家である。
じっくりと何度も聴きながら思ったのは、いまのヨーロッパ情勢。これについては仕事で現地に駐在している人の話を聞く機会があったのだけど、経済の破綻を予感させる混乱が、またこの作品で描かれている民族独立運動に力を与えているのだそうだ。
太陽が昇る直前に大さん橋に着き、おかげでその様子と、それが遠くにある雪を頂いた富士山を赤く染め、それがだんだんとみなとみらいの建物に拡がって、深い赤みが徐々に昼光に変わってゆく様を眺めることができた。
子どもとも土日ともにゆっくりと時間を過ごせた。日曜日は2人で電車に乗って渋谷に出かけ、かつてのセンター街を歩いたり(相変わらずにぎわっていた)、NHKの放送センターに行ってみたりした。代々木公園は紅葉が見事で、木々の幹の周囲に敷き詰められた枯れ葉を、子どもは嬉しそうに手や足で散らして遊んでいた。
ふとこの子の将来のことに思いをやったのだが、一昨日に聞いたクリスの話や、チャーリーの音楽のことなんかが同時に思い出されたのだけど、僕はすぐにそれを考えるのをやめ、目の前にいる子どもの笑顔に向き直った。親の心配など子どもからすれば解放の対象にすぎない。
全然まとまりのない内容になってしまったが、今日はここまで。
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