10/23/2011

水曜日のマディ

水曜日に仕事の大先輩と横浜で食事。僕が会社に入ったばかりの頃の上司で、いまはもう退職して、僕がいまやっている仕事でも関係がある団体の手伝いを週に2日ほどしている。

退職後も時折お目にかかっては、いろいろなお話を聞かせてもらっている。ご自宅が桜木町駅の近くで、僕らが山手に移り住んでからは、半年に1回くらいのペースで市内のお店で会っている。

今回は桜木町の寿司バーの様なお店で、僕の家族も交えて会食をさせてもらった。彼と会う時はいつもお互いに手土産を交換するのが習慣になっている。今回僕が差し上げたのは文明堂の秋のお菓子詰め合わせだった。

当初は家族は早々に退散するつもりが、日中はずっと手を焼いたらしい子どがこの時はいい子にしていたことと、それですっかり疲れた妻が好物のお寿司ということもあって、結局お開きになる9時ごろまで長居してしまった。

寿司屋を出てから妻と子を先に帰して、駅前のコーヒーショップで少し仕事の話をした。今回もいいアドバイスをしてもらえた。こういうお付き合いは大切なものである。

大先輩と別れた時間は午後9時半を少し過ぎていた。僕は少し呑み足りない気分だったので、山手で「マディ」に立ち寄ることにした。ひとりで入るのは初めてだった。

ドアを開けるとお客はおらず、マスターはいつもの様にグラスを磨いていた。相変わらず店内にはマスターの好きなブルースがながれていた。とりあえず呑み直し気分でバスペールを注文。

以前、友人等と来た時にライの新作について話をしたら、彼が聴いてみたいと言ったので、後日それを貸してあげたのだが、その日は仕事帰りにCDを渡しただけだった。

マスターはあらためてCDのお礼と感想を少し言って、しばらくしてからおもむろにそれをお店で聴かせてくれた。

もう一杯何かウィスキーをいただこうかなと言うと、ちょうど仕入れたばかりのボウモアの樽出し「テンペスト」を勧めてくれた。度数は55度とかなり高めだが味と香りは落ち着いたないもの。これをストレートで1時間程かけてゆっくりやった。

結局、僕がいた2時間弱ほどは他にお客は現れず、2人でライを聴きながら、酒の話やらこの界隈の話なんかをゆっくりとした。結論めいたものとしては、ウィスキーや山手の将来は、特に明るいわけではないが、それほど悲観するものでもないということだった。

駅のすぐ近くということもあって時折間近に通りかかる電車の音もゆっくりと心地よかった。お店の独り呑みでこんなにリラックスしたのは初めてだった。

これからもいろいろな人とこのお店でグラスを傾けたい。そしてそうした合間に時折こうして独りで呑むのもいい。

それにしても「テンペスト」はあとから結構キマしたわ(^^;)

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