8/23/2009

ペパローニ

週末に髪を切ってもらい、その帰りに元町で妻と子供と待ち合わせて、ヘアサロンの担当者が勧めるラーメン店で食事をして、元町で買い物をしていつものはらドーナツでおやつを楽しんで家に帰った。髪もすっきりして日頃の運動不足を感じていた僕は、もう少し身体を動かしたかったので、夕方になってウェアに着替えて少し近所を歩いてみようと思った。

自宅の近くに「根岸森林公園」という都会にあるにしてはかなり広大な公園がある。公園の北側にはアメリカ海軍横須賀基地に駐在する軍人とその家族のための住宅地があり、公園内の一部にも役場や独身寮や売店など街の中央としての機能を集めたエリアが存在する。

当然のことながらそれらの区域は在日米軍地位協定に基づく事実上の治外法権の場所であり、言ってみればそこはもうアメリカなのである。入り口には門番が駐在するゲートが設けられ、通常一般の市民は米軍相手の商売などをしている人を除いては、中に入ることはできない。

周辺の住民にとって公園は憩いの場であり、僕らも休みの日には子供をベビーカーに乗せて3人でぶらぶらと散歩に出かけたりしている。ここに越して来て4ヶ月が経ったが、もう十数回は公園に足を運んでいるのではないだろうか。ここはそのくらい気持ちのいい場所である。

公園内を少し歩いてみた僕は、どこからともなく賑やかな音楽が聴こえてくるのに気がついた。さらには、同じ様な大きなピザの箱を持った人に何人もすれ違った。そうして、少し前に家族で公園を散歩したときに、この日に米軍施設で地域住民との交流を目的にした盆踊り大会が開催されると告知されていたことを思い出した。施設のゲート前を通ると近所の人が続々とその中に入ってくのが見えた。僕はさっそく家に電話をして、3人で訪れてみることにした。

ゲートで空港でやる様な金属探知器による簡単な持ち物チェックを受け、そのまま中へ。奥に進んでゆくと、盆踊りはまだ始まっておらず、特設ステージでロックバンドがギンギンの演奏を繰り広げており、その周囲にたくさんの出店があった。やはりお祭りと言えばロックというのがいかにもアメリカらしくとてもいい雰囲気である。

出店にはステーキやらビール(もちろんバドワイザー、ハイネケン、クアーズ)やらいろいろとそそられるものがあったが、相当な賑わいのなかベビーカーは少々きついので、お目当てのピザを見つけてさっさと購入して引き上げることにした。とにかくこの箱を持ち帰る人を公園でやたら見かけたので、かなりお馴染みのものなのだろうと期待した。

自宅にもち帰ってさっそく食べてみる。日本の宅配ピザの大きいサイズと同じくらいの大きさのペパローニが1450円だった。味はチーズとサラミにペパローニソースといういたってシンプルなのものだが、絶妙の味加減で嫌みがなく本場を実感させるに十分な味でとても美味しい。授乳を続ける妻が最近愛飲しているキリンのノンアルコール飲料「フリー」が進む(ビール好きの僕が言うのもなんだが、あれはなかなかよくできた飲み物である)。

さすがに半分をひとりで食べるのは無理なので、3ピースずつ食べて残り1ピースずつは明日にとって置くことに。最近は食事時になると子供をベビーベッドに置いても泣き止まないので、もっぱら妻が膝にのせて僕らの食事を見物するのが習慣になっている。やはり僕らの仕草や食べ物に興味津々のようである。この日も大きなピザを前に目を大きく見開いてしばらく観察していた。


この1週間も音楽はほとんどケージのものばかり聴いていた。聴けば聴くほどにどんどん味が出てくる。前回にも書いたが、飽和した時代に一石を投ずるという意味で、彼の音楽が示唆してくれるものは本当に大きい。

この週末には少し前に注文した新しいCDが次々に到着。そのなかにケージ禁断の(?)ピアノ曲「エチュード オーストラルズ(全曲)」も入っているのだが、これについてはまだ聴き始めたばかりなのでまた後ほど。それ以外にもいいピアノ音楽が2点ありこれから秋にかけてのしばらくはこれらを楽しんでみたい。

このところまた蒸し暑さが還って来ているが、空気は確実に秋に向かっている。いろいろなことに備えて少し身体を鍛えておかなければならないだろう。

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