めでたく結婚10周年を迎えた。
妻は「早いね」と言った。僕にはこの10年間の出来事を振り返ってみると、ずいぶんといろいろなことがあったと思った。病気に苦しんだ時期もあったし仕事で悩んだ時期もあった。喧嘩をしたこともないわけではなかったけど、おしなべて本当に楽しい充実した10年だったと思う。10年にしては十分過ぎるくらいのものだ。
世の中には「結婚指輪には給料の3ヶ月分を」に続いて、「スウィート テン ダイアモンド」なる成婚10周年のお祝いとしての好適品があるらしいが、うちはあっさりとパスしてしまった。子供は授かったし、家も建てた。それがこの節目の年に起こったわけだから、これに付け加える仰々しさなどあるはずもない。
というわけで、元町のスーパー「ユニオン」でちょっぴり贅沢な食材を買って(普段の食卓には少し贅沢だという程度のものだ)、自宅の近所にあるケーキ屋でデザートを買った。家に帰った後でこっそり近所の花屋に出かけて小さな花束を作ってもらい、それを彼女にプレゼントしてあげた。
ちなみにユニオンでまともな買い物をしたのは今回が初めてだったが、想像していたのと少し違って、案外普通のスーパーなんだなと感じた。もちろんそれでいいのだが。
買い物帰りに3人で「はらドーナツ」に立ち寄って、2階のイートインスペースで休憩した。小さな空間だが素朴な雰囲気で居心地がよかった。前にここのドーナツをお土産にして以来、妻にはすっかりお気に入りの様で、この日も2人でそれぞれ2種類のドーナツを平らげた。
夜は妻がオードブルとメインを、そして僕がパスタを作り、安いシャンパンのハーフボトルで乾杯した。子供は傍らのベビーベッドで、最近よくやるように手足をバタバタさせて祝ってくれた。
僕らの食事の途中でそれにも飽きたのか泣き出してしまい、結局妻は僕の相手を早々に切り上げて子供の世話に立つことになり、僕はひとりで残りのお酒と料理をゆっくりと楽しませてもらった。
子供は満2ヶ月になった。まだ首は据わらないものの、うつ伏せにしてみると一生懸命首をもたげたりする。手足のばたばたなどからしても、力は強そうだ。おかげさまですくすくと育ってくれている。昼間はほとんど寝ずに妻の世話に甘えているようだが、そのぶん夜は比較的よく寝るようになった。最近では夜中に起きるのはほとんど1回だけである。
結婚10年目にして大きく変化した生活のリズムだが、少しずつだが新しいノリもつかめてきている様に思う。そろそろまた飲みに行きませんか?
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