2/01/2009

フットルース

レポートの作成が佳境となるなか、これからの仕事のこととか組織のこととかいろいろと気を揉むことが多く、なかなか思うように作業がはかどらなかった。結局、自分が一番力を入れているレポートの発行は、週明けに持ち越しとさせてもらって、仕上げは共同作業者と分担のうえ、それぞれ自宅に持ち帰っての作業ということになった。

それでも金曜日の時点ではあらかた作業は済んでいるとやや軽く考えて、土曜日はお天気が悪いらしいから一日家で作業をしてレポートを完成し、日曜日はまたのんびり出かけようなどという気でいた。

しかし実際に持ち帰ってあらためて作業経過を眺めてみると、やっぱりまだ5割程度しか出来ていないことに否応でも気がつかされる。追い込まれている最中に時折間をさす楽観というのはそういうものだ。いわゆる悪魔のささやきというやつだ。

結局、日曜日に行こうと思っていた散髪も返上し、それでも十分な余裕を織り込ませながら2日間作業に取り組んだ。おかげでなんとか9割がた作業を終えることができた。最後の仕上げは、月曜日の朝に相方の作業内容を見て午前中で一気にまとめあげよう。またそんなささやきが頭の中をかすめ通った。

夜は妻に代わって僕がパスタを作った。これまでも月に2、3回はこういう感じでやってきているが、パスタは慣れるといろいろな材料を自己流にアレンジして(といっても加熱して炒めるというのがほとんどなのだが)作ることが出来る。

今日はブロッコリーとスナックエンドウ、スーパーで買ったドイツ語っぽい名前のソーセージ、それに卵焼きが入っている。ベースはオイルとニンニクと赤唐辛子である。うちのパスタはともかくすごい分量。今回も350g程度あったと思う。妻は毎回おいしいと言ってくれるが、実際に他人に食べてもらう機会がこのところほとんどない。

最近気がついたのだが、僕はどうやら冷え性のようだ。あるいは冷え性になったという方が正しいのかもしれない。この季節、気がつくと足先や手先が冷たい。血の巡りが悪くなっている証拠だというが、数年前椎間板ヘルニアで苦しんで以来、どこか感覚のおかしい左足は特に冷えを感じる。

もうすぐ父親になるのだからいまのうちから身体をもう少ししっかりさせておかないとなあと思う。なにせ僕はもう44歳だ。子供をだっこしたり一緒に走ったり、もしかしたら取っ組み合いをしなければならなくなるかもしれない。筋力はともかくスタミナをつけておかないといけないだろうか。そんな心配をよそに妻のお腹は順調に大きくなっている。

少し前に取り寄せたポール=ブレイの初期の演奏を収録したCDがお気に入りだ。"Complete Savoy Sessions 1962-63"と題されたこの作品は、従来"Footloose"のタイトルで知られるブレイ初期の代表作のセッションを収録した完全盤である。ブレイ自身の作品の他、当時の妻カーラやオーネットの曲の入っている。

人の演奏スタイルについて誰々の影響が云々とかいうのは、あまり意味がないと思うようになった。ECM時代になってから最近に至る彼の作風を代表する「音数が少ない」という印象とはかなり異なり、当時のジャズピアノのスタイルからそれほど大きく外れているわけでもない。ベースはスティーヴ=スワロウ、ドラムはピート=ラ ロッカが努めている。

もちろん彼の独自性は既にそこここに感じられ、それがパウエルやエヴァンスらのスタイルとうまく入り交じっている、そういうところがこの作品の魅力なのだと思う。意外にこれから長い付き合いになりそうな予感がするピアノトリオ作品である。何事も多少の怪しさがなければつまらない。

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