1/25/2009

ふたりうた

先週一杯で、妻が出産と育児に備えて勤めていた会社を休職することになった。とりあえずの最終日となった金曜日の夜、その会社で簡単なパーティーをするというので、僕も差し入れを持って参加させてもらった。

彼女の会社には個人的によく飲みにいく知人もできたし、いろいろな行事に僕もよく参加させてもらってきた。妻から日頃仕事の話や職場の話をよく聞いているのもあって、なぜか僕にもなじみ深い人が多い。

小さな会社なので経営はかなり大変そうだが、メンバーシップを大切にしたいと願うスウェーデン人の社長さんの努力もあって、忙しい中にも和気あいあいとした部分が残っている。仕事とは無関係な僕の様な人間から見れば、それだけはとてもうらやましく思う。いまの僕の職場や会社にはなかなか持ち得ない独特の雰囲気がある。

それは単に会社の規模が小さいということとは無関係だろう。ひとえに社長というものの大切な器量のひとつに違いない。自分もまねをしたいが、これはなかなかできるものではないと思う。財務や経理や人事といった職能の問題とは違うし、営業のセンスとも違う。人格が最も顕著に現れる素質なのだと思う。

妻はほぼ9年間勤めてきたわけであるが、家では途中何度か文句を言うこともあったものの、とりあえずここまで続けることができたことは、僕にもいろいろな意味で得ることは大きかった。翌土曜日は多摩川駅の近くにあるフレンチレストラン「サ・マーシュ」で、お疲れさまの会を催してあげた。

ふたりといえば、NHKの朝ドラ「だんだん」を週末の土曜日だけ楽しみに観ているのだが、その中で使われている歌を中心に収録した、茉奈佳奈のアルバム「ふたりうた」を買って聴いている。以前から歌をうたっていることは知っていて少し気にはなっていたのだが、朝ドラで歌手を演じると知ったときは、やっぱりなという気持ちが少しあった。

日頃聴いているものとは少し路線が違うと思われるかもしれないが、個人的には聴いて楽しめればいいのであって嫌いな音楽はない、というかプロの音楽として世に出るからには、それは必ず何らかの輝きをもっているのだと思う。このアルバムもカバー曲集としてはありそうでなかった内容になっていて、それが彼女達の持ち味によくマッチしている。

アマゾンに掲載されている評価を見ると、アレンジや録音に対する不満がいくつかあったが、実際に聴いてみて、僕にはそんなことは一切気にならなかった。個人的にはこの中で唯一あまり馴染みのなかったZONEの曲「Secret Base〜君がくれたもの」にヤラれてしまった。こういう調子の歌に僕はめっぽう弱いようだ。

タイミングよく、今日は茉奈佳奈の二人が横浜市内にあるショッピングセンターでミニコンサートをするというので、足を運んできた(相変わらずミーハーである)。想像していたより多くの人が集まってイベントとしては盛況だった。

間近で見る二人は、持ち味のニュートラルな魅力で多くの人を引きつけていたと思う。これほど素というか普通っぽさを漂わせながら、人の心をとらえる何かを持つというのも、なかなかまねの出来ないことであろう。もちろんふたごタレントというのは大きな要素だと思うが、いまやそれだけでない何かがあることもまた事実だろう。

さりげなさのなかにある輝きというものについて意識した週末だった。

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