11/03/2007

豚まん

木曜から金曜で関西に出張した。今回の行き先は京都と大阪。いずれも大学関係者との仕事だった。木曜日の夜、京都の街でかなり気温が下がり、宴席の帰路で体が少々冷えてしまい、もとから溜まっていた疲れもあってか、軽く風邪を引いてしまったようだ。今日はほとんど一日寝てばかりだった。幸いいまのところは調子は落ち着いた。

大阪で何かお土産を妻に買おうと思い、「大阪のお土産といえば」と職場の同僚が言っていたのを思い出して、初めて蓬莱の「豚まん」を買った。いわゆる「肉まん」である。ちなみに僕は職場にお土産を買って帰ったことはほとんどない。豚まんは生ものなので、職場などに買って帰るには不向きなものだ。

関西では「551の蓬莱」で知られるこの名品だが、このところこの手の商品に対する世の見方は少々厳しい。赤福餅問題がその象徴かもしれないが、もっと広い意味では食品を「生産する」とはどういうことなのか、ということについて、世の中がよく考えていないのがいけないのだと思う。あれだけの量の食べ物を毎日数多くのお店に出荷するというのが、どうしてできているのかということを考えれば、我々買う側にもある程度の覚悟は必要な面もあると思うのだがどうだろうか。

551の由来については、蓬莱のウェブサイトを見ればすぐわかることだが、昔はテレビやラジオのCMでさかんに「ココ一番!」といっているのが流れていたので、関西人の間では常識かと思っていたのだが、意外に知られていないようだ。最近は情報が多すぎるからなのか、何でもイメージとして受け流されてしまい、深く(たいした深さでなくとも)考える習慣が薄れているようにも思う。

本当に久しぶりに食べた蓬莱の豚まんは、とてもおいしかった。1個百数十円だから、コンビニの肉まんとさして変わらない値段だが、やはりこちらには何かうまいエキスが感じられる。それが歴史や伝統なのか、科学や合理性なのかはわからない。それでもうまいものはうまいのだ。まだあと2個あるから、明日食べることになると思う。ちょうど寒くなりつつあるから豚まんにはいい時期だ。

先月の半ばにアメリカから取り寄せているCDの到着が遅れている。いずれも先に取り上げた、タブラ奏者ザキール=フセインに関する作品だが、早く聴きたくて指先ばかりが動いている。今週は久しぶりにビル=エヴァンスの「パリ コンサート」を聴いた。以前のログでも書いたが、この作品は間違いなくビルの代表作であり決定的名演である。悲しいことに最近また入手が難しくなりつつあるようだ。エヴァンスが好きで未聴の方は是非。

11月はまたいろいろと忙しくなりそうだが、体調に気をつけて乗り切って行きたい。そろそろ熱燗がうまくなる季節なので、いろいろな人と呑みに出かけたいと思ってもいる。

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