11/10/2007

ザキール=フセイン「リズミック インプレッションズ」

 めっきり寒くなった。薄手のコートを着て会社に行く日もあり、週の後半にはそこに薄手のセーターが加わった。真ん中水曜日にはちょっとしたプレゼンがあり、前半は少し慌ただしかったが、後半はちょっとのんびりさせてもらった。

金曜日にはしばらくご無沙汰していた飲み友達と、久々に恵比寿駅前にある居酒屋で一杯やった。そしてこの日、今シーズン最初の熱燗を飲んだ。お店の「お酒」、つまり銘柄を指定するのでなく「酒」と言えば出てくるもの、は大関だった。相手はそれを常温(いわゆる冷や)で飲み、僕は熱燗で飲んだ。好みから言うと少しぬるいお燗だったが、料理もなかなかおいしく、話も弾んで楽しいひと時となった。

熱燗にはお刺身に代表される淡白な和食のおつまみが合うとばかり思われがちだが、僕の趣味から言わせてもらうと意外に揚げ物がよく合う。それも天ぷらや魚の唐揚げなどだけでなく、カツやコロッケも結構いけるのである。昨夜も舞茸の天ぷら(たくさん出てきた)に加えて、宴たけなわになった最後のオーダーは、お店の大将ご推薦のロースカツだった。ジューシーかつサクサクなカツ(ややこしい)が、お燗酒にはよくあった。僕は徳利3本飲んだのだが、お店のメニューには2合と書いてあったものの、僕の感じだとあれは2合よりかなり少ないと思う。まあおいしく楽しいお酒だから細かいことは忘れてしまおう。

少し前のろぐでとりあげたタブラ・ビート・サイエンスに触発されて購入したザキール=フセイン関係のディスクが、かなり遅れてだったが今週相次いで到着した。おかげで僕の「タブラブーム」に火がついたようだ。今回は先ず、ザキール本来の姿であるインド音楽に基づく即興演奏をまとめた作品集から。

構成は至ってシンプルで、インドの伝統的な楽器サロドやコーラスなどがベース的に奏でるパターンの上で、ザキールのタブラが自由奔放に暴れ回るという演奏である。その意味で、インド音楽の基本的なエレメントを知る上でも、またタブラの様々な表情と魅力をじっくりと堪能するうえでも、非常にもってこいの作品といえるだろう。あらためてタブラという楽器の表現力の豊かさには驚かされる。これは飽きない。

ラヴィ=シャンカールの様なシタールの名手との派手な競演からすると、本作は一聴して少し地味な印象も受けるのだが、一度CDをスピーカを通して大きな音量で聴いてからは、もうその凄さに開眼(開耳?)してしまい、ヘッドフォンで聴きまくったのがこの一週間だった。いつものハマりパターンである。

タイミングよく、今日は長らく待ち望んだタブラビートサイエンスの2枚組DVDも到着してしまい、タブラ三昧の音楽生活にまた油を注ぐことになりそうだ。最終的にはタブラ購入に至ってしまうのではないかと恐れ始めている。

ザイールの演奏はYouTubeなどでも簡単に視聴することができるので、興味のある方はご覧いただきたい。以下はその一例である。ただし、現在のインターネット動画では、彼の指先の細やかなテクニックを堪能するには、絵的にやや品質不足なところも否めないのも事実である。

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