ファラオ・サンダースをじっくり聴いています。
コルトレーンの"Live in Japan"は、もちろんまた何度か聴き返しました。
何度聴いても素晴らしいです。僕にとってのコルトレーンのベスト盤です。"A Love Supreme"やヴィレッジヴァンガードのライヴもいいですが、僕はやっぱりこちらを選びます。
いろんなネットでのレビューを見ていると、賛辞のなかにも、ファラオやアリスのことをあまりよく思っていないコメントも見かけます。
僕はそういうことを全く感じないです。この5人が奏でたあの日の音楽を部分的に語ることがもはや不自然に感じます。
同時に、サックス、ピアノ、ベース、ドラムという楽器の組み合わせに、クィンテットという編成の奇跡というか必然を感じます。
これらの音色や奏法の異なる楽器が、同じところを目指して一つの音楽を奏でようとしている音楽的な姿に、運命的な組み合わせを感じるのです。
そして、インパルスやテレサといったレーベルでのファラオのリーダー作で、持っているものをあらためて楽しみ、もっと聴きたいと思う気持ちを新しい音源で満たしています。
新たに仕入れたのは、"Elevation"、そして"Love in us all"です。いずれもとても素晴らしい内容です。特に後者はまったく驚きの内容でした。こんな演奏がインパルス時代の最後に録音されていたとは!
コルトレーングループでのファラオに合点がいかない人は、彼のリーダー作品をまずじっくりと聴いてみて欲しいと思います。たぶんその意味で一番いいのが、テレサ盤の"Journey to the one"か、インパルス盤の本作です。
真のファラオの演奏に触れたうえで、もう一度コルトレーングループでの演奏をじっくり聴いてみて欲しいのです。私はそのつながりに感動します。
"Love in us all"はそのことを最も端的に表している作品です。収録されているある意味対称的な2曲は、ファラオという人の音楽的な核となっている2つのものをよく表していると思うのです。
この作品の存在が知られるようになったのは比較的最近のことだと思います。おそらく1曲目の"Love is Everywhere"がメジャーで、"To John"は昔でいうB面だと思います。
だけどこれら2つの楽曲はまったく一対のものだと思います。両方の素晴らしさを知ってしまうと、一方だけを聴いて済ませるのは非常に不自然で落ち着かない気持ちになります。
これを聴くと、ファラオの音楽は彼自身の天分の才能のうえに、コルトレーンの愛をしっかり受け継いで成り立っているのだと感じます。本当に素晴らしい作品です。
(おまけ)
春一番で暖かくなった週末。土曜日の大さん橋には大きな自動車輸送の貨物船が停泊して圧倒的な存在感を出していました。それを含めた象の鼻からの眺めをパノラマで撮ってみました。(クリックで拡大してご覧ください)
日曜日に子どもと散歩に出かけた際に入った、根岸なつかし公園旧柳下邸に飾られてあったお雛さま。偶然の巡り合わせでしたが素晴らしいものでした。
そのすぐ近くにあるお稲荷様で。
山手駅前の商店街にあるハーヴェストコーヒーで、子どもの散髪の合間を過ごすのにいただいたコーヒー。お豆の名前は忘れちゃったけど、美味しい一杯でした。
いい週末でした。
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