夏休み最終日の日曜日、みなとみらいの横浜ブルク13に独りで映画「コクリコ坂から」を観に行った。海を見下ろす丘と港、戦争と平和、青春と希望・・・そんなテーマが爽やかにまとまった素晴らしい作品だった。
原作のまんがのことは何も知らない。僕が生まれた頃の横浜が物語の舞台になっていて、当時の街の様子がとても鮮やかに描かれている。当時はいまよりももっと港の存在が大きかったんだな。商業施設や中華街もいいけど、やっぱり横浜の本質は「港」だ。これからもっとこれを大切にしていかなければならないなと、ひとりの市民として強く感じた。
先日、NHKでこの作品の監督と脚本を担当した、宮崎吾朗・駿親子のドキュメンタリー番組をみていた。特に印象的だったのが駿さんの言った二つのこと。
一つは、「いまはファンタジーが作りにくい。いろいろなことがうまく行っている時代は、滅亡や終末を描くとそれがファンタジーになる。だけども、みんながダメだと思っている時にそれを描いてもファンタジーにならない。だから次回作のことは悩ましい。」という主旨のこと。
もう一つは、震災で作品の製作を数日間休止することを決めたスタフに対して、「いったい何が問題なんだ。何が心配なんだ。生産の現場は絶対に止めてはいけない。公開日を決めたのだからそれは守らないといけない。こんな状況だからこそ作り続けることが重要なんだ。」という主旨のこと。
この作品の内容に直接的に関係するものではないかもしれないが、観るに際してこれらの言葉が頭をよぎり、結果的に作品をより深く受け止めることができたのではと思っている。
しかし・・・映画館内で上映中にポップコーンを食べたりするのって、僕は開演前に流れるいろいろな注意事項と同様のマナー違反だと思っている。そういうことは各自の家でやってほしいなあ。
妻と子が妻の実家に遊びに行ったので、夏休み最後の3日間は横浜で独り過ごした。日中の日射しは確かに強いが、自宅のある場所は適度に風も吹きなんとかエアコンなしでもいられた。
昼間はホームセンターで掃除道具や植物の苗などを買って、日頃なかなかできないでいたウッドデッキの掃除や植栽の手入れなどをやった。夜はエアコンをいれた部屋でたんまり酒を飲んだ。そして朝は港の見える丘公園まで歩いた。
横浜はいいところ。
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