先週のろぐで書いた森林公園の桜も、この1週間のうちにかなり散ってしまった。あのとき家族とお弁当をひろげながら呑んだ紙パックのお酒の味は忘れがたいものだ。今回はそれにちなんだタイトルの作品を紹介して久しぶりに音楽の話題を。
ピアニスト、ウーヴェ=オバーグとサックス奏者エヴァン=パーカーのデュオ作品"Full Bloom"が素晴らしい。アランの店でこのアルバムを見かけ、視聴した内容がとてもよかったので購入してあったのだ。
エヴァンは相変わらずいろいろな作品にかかわっているが、近年ではECMでの諸作品で聴かれる様にかなり透明度の高い音楽を作っていることは以前にも書いたかと思う。2008年に録音されたこの作品も非常に美しい内容。時に激しく絡み合う2人のデュオだが、決して静寂の存在を忘れることはない。夜に一杯やりながら耳を傾けると何とも言えない安堵感と寛ぎをもたらしてくれる。
このウーヴェ=オバーグという人は僕にとっては初聴である。彼のウェブサイトを見てみるとドイツ出身のジャズ/フリーピアニストとのこと。音がとても美しく力強さもある演奏だ。この作品ではプリペアードピアノなども使って抑揚の効いた深い世界を描き出している。
アルバムはこれまでに何枚か出しているようだが、いま入手できそうなのは僕が調べた限りでは、本作とhatologyレーベルのレイシー作品集の2枚のようだ。近々HatHutからソロアルバムがリリースされるとのことなので、また是非購入してみたいと思っている。
公園での花見酒をもう一度とばかりに、これを聴きながらワンカップをやって、あと少し残された週末のひと時を楽しもうと思う。いい音楽ですよ、これは。
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