本来は合宿研修なのだが、翌朝朝食を食べたら解散ということを聞いて、週末2日がつぶれるのはいやだなと思い、土曜日の懇親会が終了したらすぐさま帰宅するというプランを強行することにした。朝8時に自宅を出て、家に帰ったのは夜の11時だった。
なかなか楽しめた研修だった。プレゼン大会で僕のグループが1位になり、商品のドンペリを生まれて初めて(少しだけだが)飲んだ。モエ・シャンドンをもっと研ぎ澄ましたような、まろやかな味わいだった。
ところで、行きの常磐線特急列車のなかで、下車間際に車内販売でやってきたワゴンのなかに「ほや」と書かれたキャラメルの様な箱を見つけてとても気になっていた。帰りの列車でもやはりワゴンが回ってきたので注意深く観察するとやはりそれはあった。僕はすぐにワゴンを押す女の子を呼び止めて尋ねた。
「すいません、(箱を指差して)これは一体なんですか?」
「え?あ、あの、こちらは『海のパイナップル』と呼ばれているものでして・・・」
「ええ、ホヤでしょ、知ってますよ。それでこれはそのホヤをどういう風にしているものなんですか?」
「(箱を手に取り何か答えがないかと捜しながら)ええ、あのこちらは『海のパイナップル』と呼ばれているものでして・・・」
このお嬢さんはホヤが何であるか知らないらしい。これ以上問うてもかわいそうなだけなので、僕は320円を支払ってそれを買った。どうやらホヤの薫製らしい。
家に帰って食べてみたが、これがなかなか美味しかった。確かにあのホヤ独特の風味はあるが、薫製にすることで臭みの様なものはかなり抑えられて、代わりに甘みが出てまるでウニの様な味わいである。
少し調べてみると、三陸方面では結構ポピュラーな産品らしい。初めて食べたのだがなかなかの珍味である。ドンペリと並んで休日出張の意外な成果であった。
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