1/04/2009

年末年始流れ旅

新年あけましておめでとうございます。

本年も頑張ってえぬろぐを続けて参りますので、どうぞよろしくお願いいたします。


さて、年末年始は川崎から京都、和歌山、神戸、広島と渡る6泊7日の旅となった。最後の2泊は妻の実家の世話になったのだが、それまでは毎晩寝る場所が変わるという流れ旅である。昔バイクで出かけたツーリング以来の経験だった。

それぞれの場所でいろいろな友人知人親類達と会い、酒を酌み交わし、語り合った。土地の食を楽しむだけでなく、出来る限りその土地を歩いてみることにも努めた。

京都では妻とともに年の瀬の清水にお参りし、高台寺とその周辺や先斗町を歩いた。もう紅葉も終わってめっきり冬めいた京都だったが、町並みの美しさはやはり何度訪れても独特の雰囲気を感じさせてくれる。夜は以前の会社の同僚でいまは京都大学で研究者として努めている男とそのご家族等と会食を楽しんだ。

翌朝、親戚へのお土産などをそそくさと買い、和歌山へ向かった。実家の様子を見ておくのがひとつの目的だったのだが、見た目は大きな変わりはないものの、やはり細かなところでいろいろとガタが来ている。人の住まなくなった家とか人が使わなくなった道具とはそういうものだ。

妻はその日の夕方に一足先に広島の実家に帰り、僕は和歌山の幼なじみ2人と墓参りに帰郷した兄の4人で、和歌山市内で宴を持った。とにかく僕が一緒に酒を飲む相手のなかでも、かなりの酒飲みが揃うので、妻からは事前に飲過ぎ注意報が発令された。幸い心配したほどの飲み過ぎには至らずに済んだ。地元の飲み処をはしごで楽しい一夜だった。

翌朝、いったん兄と別れて僕は実家の近所の人にご挨拶をして、そのまま大阪へ。梅田の街をぶらぶらしていつものインデアンカレーを食べた。やっぱり東京で食べるのとは味が少し違うように感じたのも、地元の味であるが故だろう。年の瀬ということもあってか大阪の街も賑わっていた。不況に負けない街であって欲しい。

そのまま阪急電車で神戸三宮へ。こぎれいな車両と上品な乗り心地は相変わらずだった。独りで神戸に泊まるときの定宿にチェックインして、大学時代からの付き合いになる友人と飲むために、彼が取ってくれたお店に向かった。

「卑弥呼」という琉球料理のお店で、あぐー(沖縄豚)のしゃぶしゃぶ会席飲み放題2時間というセットメニューを用意しておいてくれたのだが、これがなかなかの充実ぶりだった。おいしい料理(お刺身や天ぷら、豆乳しゃぶしゃぶ等々)にお酒が進み、ビール数本を飲んだ後は、泡盛へと突入し、満腹ほろ酔いでタイムアップとなった。

その後、いつも顔を出しているジャズバーに向かったのだが、あいにくとこの日はお店の常連の地元ミュージシャン達の忘年会になっていて、どうにもこうにも居心地の悪さに耐えかねてビール一杯でお店を出てしまった。僕はどうもこういう出来上がった場所にとけ込むというのが苦手である。

仕方なく近所にあったバー「わつき」に飛び込んだのだが、これがまたこじんまりとして居心地のよいお店だった。ここでさらにビールやらウィスキーを重ねた。お店においてあった「トリスウィスキー」を(たぶん)生まれて初めて飲んだ。彼とは本当に久しぶりに2人だけでいろいろな話をしたのだが、会話の内容はトリスの酔いと微睡みに消えてしまったことにしておこう。

翌朝、新神戸の駅でモーニングを食べながら少し時間をつぶし、昼前の新幹線で広島に向かった。広島までは1時間半ほどであっという間に着く。

駅に着くなり、在来線側の駅ビルASSE(アッセ)に赴き、以前から楽しみにしていたお好み焼きの「麗ちゃん」へ。食べる気満々だったのだが、年末のせいか思わぬ行列に遭遇し結局20分ほど待つハメになった。それでもイカ天そば入り焼きのシンプルな味わいには満足した。

その後、広電に乗って市内に住む兄のマンションへ。今年もここで大晦日を過ごした。去年との違いは60インチの大型プラズマテレビとブルーレイディスク、7.1chサラウンドシステム、そして新調したソファーなど。ずいぶんお金をつぎ込んだものである。

昨年と同様、妻の母が年越しそばと一足早いおせちをおつまみに差し入れてくれ、ここでまた兄弟2人で飲み明かしの年越しとなった。最新のシステムで翌朝に鑑賞した押井守の「イノセンス」はとても面白かった。

元日となって兄のマンションを後にして、そこから電車で数駅行ったところにある妻の実家へと向かった。今回も義妹の家族4人を交えて賑やかな時間が過ぎて行った。いつもはほとんど家でお酒を飲まないという義父さんだが、僕と一緒に熱燗をつきあってくれたのがうれしかった。

初めて妻のご両親にお目にかかって10年が過ぎ、その間、僕の両親は共に逝ってしまった。そして今年の5月で妻とは結婚10年を迎えるわけだが、その前にどうやら僕らにも新しい家族が出来ることになりそうである。

だいぶん大きくなった妻のお腹と、その周りではしゃぐ義妹の子供達を眺めていいると、この数日間に会った友人達と酌み交わした酒を思い出した。義父さんと熱燗をやりながら、僕のなかでの時間は過去と現在の間を大きく行き来した。それはやがてこれからの1年とさらにその先の時間へとひとりでに広がっていった。

翌日は妻と広島市内をブラブラし、夜は再び賑やかな夕食だった。さすがに疲れがたまってきたのか、少し目がちかちかした。幸い熱を出したりすることもなく、こうして無事に7日間が過ぎた。毎度のことだがほとんど飲んでばかりの休暇である。一足先に川崎に戻ったら少し落ち着き、また独りで飲んでいる。

今年はいろいろと大変な年になりそうだが、流れを進む僕自身は出来るだけ変わらずに過ごしていきたいと思っている。このろぐも同じ調子でやっていければいいと思っている。

妻の実家で義父さんと一杯(妻の携帯カメラで撮影)

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