身の回りの要らないものを少しずつ処分しようと思い、使わないプリンターを分解してゴミとして処分したり、長らく押し入れに眠っていたMIDI関係の機材3点を、中古品として引き取ってもらうことにした。
今回得た教訓は「道具を衝動買いしてはいけない」ということ。本当に必要なものでそれをよく使うというのでなければ、自宅に備えるより外部のサービスを利用する方がかしこいという時代になった。使わない道具はダメになるのだから。いい状態で置いておくためには使わなければいけない。
メーカーに勤める人間としてはよーく考えなければいけないことでもある。いずれ買い替えるということを前提にものを作っていた時代はそろそろ転換点にさしかかっているようだ。
久しぶりに知人と飲む機会が2回あった。1つは以前の職場の後輩でジャズが好きな男との席。これは新丸子の焼き鳥屋でのこと。こぎれいな店内でなかなか美味しい焼き鳥を出してくれる。テーブルに置かれたこだわりの辛味噌がよい。音楽やら仕事やら家族のことやらといろいろな話を楽しんだ。
ちなみに新丸子駅前の手打ちラーメン「ゆうか」については、彼もそして彼の奥様もお気に入りのお店だったのだそうだ。先日妻と2人で会社帰りに立ち寄ったのだが、やはりその旨さにはあらためて唸ってしまった。肉野菜ラーメンはどのスープで頼んでも旨いし、一回り大きくなった餃子も最高であった。
2つめの飲み会は新宿に勤務する幼なじみとその同僚とのトリオセッション。僕はその日は遅い夏休みをもらって、髪を切ったり渋谷でラーメンを食べたり新宿をぶらぶらしたりして過ごした。いつも担当してくれる美容師から年内一杯で仕事を辞めるのだと言われ、理由を尋ねると結婚を機に一息つきたいのだという。お目出度いやら寂しいやらで少し複雑な気分だった。まあ年内にあと1回はお世話になることになるのだから。
知人との待ち合わせは紀伊国屋書店前だったのだが、金曜日の夜ということもあって大変な混雑である。少し時間があったが本屋で暇をつぶせない僕は、仕方なく同店の地下街をうろついてみた。小さな飲食店がいくつもあってなかなか興味をそそられる場所だと知った。
今回のお店は新宿サブナードの外れにある大衆酒場「トラノコ」である。ここで(自分でも意外ではあったが)僕ははじめて「ホッピー」を飲んだ。ホッピーはビールからアルコールを抜いたような炭酸飲料で、氷を入れたジョッキに焼酎を入れてそこにホッピーを注いで飲むのである。やっぱりホルモン焼きとか焼き鳥なんかには抜群の相性だろう。
ほのかに甘くて口当たりがいいのだが、最初からこれをぐいっとやってしまったので、これは酔っぱらうだろうなと予感した。話は折からの金融不安の話題で始まったので、4連休の初日から仕事を思い出させて有り難くなかったが、そこからまた家族の話や音楽の話などにどんどんすっ飛ばして会話が弾んだ。
お酒もおつまみも安くて美味しいので、なかなかご機嫌な酒席になった。途中熱燗に切り替え、何合か飲んだところでまたホッピーに戻りなどと蛇行したのも手伝って、今回は酩酊寸前のところまで酔っぱらってしまった。幸い無事に帰宅はできたが、満員電車の混雑と自分の中にある何かが障って、家に着く頃にはすっかり気分が滅入ってしまっていた。
ホッピーは楽しくもありあぶないお酒でもある。おかげで今朝はちょっと頭が痛かった。着ていたシャツや髪に酒や煙草や焼き物の臭いが染み付いていた。久しぶりの二日酔いである。まあたまにはこんなことがあってもいい。夏休みなのだから。
前回紹介したジョー=ヘンダーソンの"The Milestone Years"の全体を何度か聴き終えた。結局、iPodにはアルバム単位にわけて収め、それらをリリース順に何度か通して聴いてみた。
素晴らしさについてはあらためて書くまでもない。1960年代ブルーノートの名盤を彷彿とさせる"The Kicker"や"Tetragon"に始まり、1970年代のスタイルを確立した"Black Narcisus"や"Black Miracle"(いずれも超カッコいい作品!)に至るまでのステップをじっくりと味わって楽しんでいる。これは本当にいい買い物だった。
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