体調の方は、先週ひいた風邪がまだ少し尾を引いていて、咳と痰が続いている。これは今回の風邪の特徴の様で、職場でも同じ症状の人がいる。こうなったらもう市販の薬など飲んでも何の効果もない。あとはひたすら無理をせず沈静化するのをじっと待つだけだ。
酒を呑むのは、炎症を深めるのと体内の水分を奪うという意味でよくないのはわかっているが、こちらは家で少しずつやっている。先週、兄がやってきた際に安いスコッチウィスキーを2本買ってあった。今回は僕がほとんど呑まなかったので、最初に開けたジョニーウォーカーの赤が4分の1程度を残しただけで、もう1本のホワイトホースはいまだ封が解かれないままでいる。
残り物のジョニ赤を少しずつ飲んでみた。正直なところ旨くないと思った。こんな味だったっけ?日頃、角瓶を飲みつけている兄は「スモーキーやね」と言っていたが、僕には甘いシロップのような味わいにしか思えなかった。このところウィスキーはすっかりご無沙汰になっている。久しぶりに少し高めのシングルモルトかバーボンでも買ってみようか。
仕事は本業的なことではなく、管理仕事とその周辺雑務みたいなことばかりに手がかかってしまっている。ここでぼやいても仕方ないのかもしれないが、出来の悪い管理職(そもそもなぜその職に就けるのかが不思議なのだが)がまき散らす疫病とは恐ろしいものである。その役職が高ければ高いほど被害は広がるというものだ。僕もいままでいろいろな管理職を見てきたが、素晴らしい人というのは結局のところ、非常に珍しい存在であるということは認めないわけにはいかない。下手な役職なら置かない方がマシだろう。マネジメントに対するニーズは働く人ありきなのであり、マネージャーありきではないからだ。
久々にのんびりできた土曜日、髪を切ってもらい色を入れた。いつも担当してくれる女性はそのお店でとても人気のようで忙しそうだった。彼女は人の話を聞いているようで聞いていないのがはっきりわかるのだが、それが天性のものなのか演出によるものなのかは、いまひとつわからないところがある。ただ一つ言えることはそれが彼女の才能の一つであるということだろう。仕上がりは満足だった。残念だが僕の場合髪はある程度短い方がいいようだ。
その後、渋谷に出かけてみた。北海道ラーメンの「壱源」でみそラーメンを食べる。やはりここのラーメンはうまい。ニンニク少々と一味唐辛子をたっぷり振りかける。さっと炒めて水分を抜いたもやしと、メンマとわかめがトッピングとして乗っかっている。僕は大抵そうしたものを前菜としてあらかた先に食べてしまい、麺とスープとチャーシューを交互にゆっくり楽しむ。この日もスープまで完食だった。
その後、ディスクユニオンにいって棚を眺めてみて思った。僕のCDに対する購入意欲は明らかに消極的で慎重なものになったということ。以前から書いていることだが、音楽配信で手に入りそうなものはもはや買わない。CDが普及し始めた頃、これはCD化されないだろうと思っていたものが、結局のところどんどんそうなていった。それと同じことがまた起ころうとしている。配信の音質はいまよりもさらに向上するだろう。
だが忘れてはいけないのは、音質の善し悪しを決めるのはあくまでも録音である。これは時代的なもので決まるとは限らない。一番重要なのは、作者の徹底した音の存在感に対するこだわりだ。これが録音が出現して以降の音楽で重要な要素であり、音楽が人の心に深く印象づけられるのに大切な要素なのである。その価値の存在はいまひとつ地味なものだが、そのわかりにくさや曖昧さこそがこの要素のよさでもあると思う。
結局、僕が向かったのはタワーレコードだった。現代音楽のコーナーを少しチェックして、ジャズのコーナーをさっと見て、特に重要なものがないのを確認すると、まっすぐにエレクトロニカのコーナーに向かった。僕が最近CDを買うことに興味をそそられる数少ない音楽分野かもしれない。
ユーロ圏のアーチストが多くほとんどがインディーズレーベルなので、昨今のユーロ高の影響もあって1枚2500円くらいする。僕にとってはちょっとした高価な買い物になる。それでも今回も厳選してというか、バイヤーのお勧めに従って非常にいい作品2枚を購入することになった。イギリスで活動するJasper Laylandなる人物の最新作"Wake (carbon series volume 5)"と、ポーランドで活動するJacaszekの"Treny"というのがそれ。
エレクトロニカというジャンルがいつ頃から明確なものとなって来たのかはわからないが、僕がその言葉を耳や目にするようになったのは、少なくとも今世紀に入ってからである。テクノや現代音楽、プログレなどのジャンルが交錯してできているように思えるが、それぞれの領域では収まりが悪くなっているのも事実で、そういう意味ではいいネーミングでありいいジャンルであると思う。
ほとんどのアーチストが個人でウェブサイトを持っているので、作品の試聴などは気軽にできるのもこのジャンルの特徴だろう。今回の作品に関しても、上記のアーチスト名にそれぞれのウェブサイトへのリンクを貼ってあるので、興味のある方はそちらでサンプルを試聴してみて欲しい。
ただし断っておきたいのは、こうした音楽は、時間や気分のうえである程度余裕を持って対峙する必要があるということと、別名「音響派」とも呼ばれる通り、ある程度まともな再生装置を通して耳にすることをお勧めしておきたい。別に高級オーディオというわけではない。CDラジカセやパソコンの内蔵スピーカのようなもので聴くのであれば、できればヘッドフォンでじっくり聴いてもらいたい。先にも書いた音へのこだわりが彼等の音楽で最も重要な要素なのだから。
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