夏だ!○○だ!まだ7月も初旬だというのにこの暑さはひどい。今日は用あって、真っ昼間に会社から10分ほどのところまで歩いて出かけたのだが、目的地に着いたら汗がもうドバドッバである。用を済ませて、帰りに昼飯だと吉野家に入って「豚キムチ丼」をかき込んだ。残念ながら出て来たのはキムチをトッピングした豚丼で、いわゆる炒め料理の「豚キムチ」(キムチを先に炒めるって知ってましたか?)とはほど遠いものだった。そしてまた10分歩いてオフィスに戻る。時間は12時45分。しばらくは呼吸困難になりそうなほどだった。ひたすら冷水機の水をかぶ飲みした。
さて、夏だ!○○だ!を音楽で考えてみると、う〜自分ではさほど好きなジャンルではないのだが、やっぱり夏だ!ラテンだ!になるのだろうか。レゲエとかボサノバとか他に思いつくのも広い意味のラテンばかり。えぬろぐ的には、夏だ!フリーだ!(これは響きはなかなかよいが音楽となるとどうだろうか)とか、夏だ!シュトックハウゼンだ!とか、キメてみたいが、実行するには相当にエアコンの助けを借りないと、炎天下ではそのまま意識不明になりそうである。
ということで、今回は僕の好きな数少ないラテンジャズを紹介する。「アフロ キューバン」とはもう名前がモロである。これはもちろん前回のろぐで書いた、押入れから生還した100枚のうちの1枚なのである。冒頭から、暑苦しい感じのホーンアンサンブルが「バババッ!」とたたみかけてくるところで、もう太陽と海と熱風が感じられる。ラテンパーカッションが奏でる軽快なリズムに乗って、ドーハムならでは小粋なラテンテーマ、そして続いて1950年代半ばの、ゴキゲンな何の迷いもなかった時代を謳歌するジャズらしい、ソロ演奏が次々に披露されていく。
僕にとっての聴きどころは、何と言ってもテナーのハンク=モブレーである。もちろんドーハム他の演奏もナイスではあるが、ここはやっぱりモブレーだ。僕はこの人の演奏に関しては、1950年代のものがなんといっても大好きなのだ。有名な「リカード ボサノバ」を収録した1965年の「ディッピン」など足下にも及ばない、モブレーの屈託のないゴキゲンなテナー演奏。それがもうラテンにのってチャンチキチンなのだ(わけがわからんが)。夏だ!ラテンだ!モブレーだ!とやってしまってはリーダーのドーハムに失礼だが、僕にとってはこのアルバムはそういうものである。モブレーのカッコよさをはじめて実感したアルバムだった。
このアルバムは海でラジカセ全開でも、車で高速をぶっ飛ばしながらでも、エアコンのきいた部屋でビールをグッとやりながらでも、何でもあいます。もう書きながら暑くてたまらんのでまた聴いてしまおう!
さて、ついでと言ってはなんだが、夏だ!○○だ!の食べ物編をひとつ。カレーもうなぎも捨てがたいが、今回ご紹介するのは「鶏飯(ケイハン)」という食べ物である。ご存知だろうか。以前に我が家に遊びに来てくれた友人ご夫妻のご招待で、先方の家にごちそうになった際に、奄美大島出身の奥様が作ってくれた郷土料理である。温かいご飯の上に、鶏肉をゆでて細切りにしたものと錦糸卵をトッピングし、薬味として奈良漬けのこま切り、醤油で煮て細かく刻んだ椎茸、そして貝割れ菜をのせる(このへんは家によって流儀があるらしい)。そこに熱〜い鶏ガラスープ(塩と醤油で味を整えたもの)をたっぷりとかけていただく料理である。材料からするにこの食べ物は、いわば親子丼のかなり大胆なリミックスという感じである。
こう書くと、お味の方はなんとなく想像はつくのではないだろうか。これがもう抜群にウマい!のである。客人としてはお恥ずかしい限りだが、夫婦そろってオカワリをしてしまった次第である。これは夏に限らずかもしれないが、特に暑い日には最高である。さらさらと心地よい塩加減のスープにのって、程よく和らいだご飯とさっぱりした具が流れ込んでくる。鶏ガラスープを家で作るなど、子供の頃は母親が当たり前にやっていたが、最近は鶏ガラを入手するのもちょっとした手間である。意外に簡単ではなさそうな料理であるが、これは是非作り方を教わっておきたい一品である。トライしてみたい人は最寄りの・・・どこだろう?奄美料理のおいしいお店ってあるのかな?
(いただいた鶏飯の写真です。少し暗くてせっかくの鶏飯のイメージが台無し、奥さんスイマセン!)
0 件のコメント:
コメントを投稿