このところ音楽ですっかり入れ込んでいるジョー=モリスのつながりで、最近出会ったのが"Plymouth"(プリマス)というユニット。これが、めっちゃくちゃカッコいい。
ジョーの他に、メアリー=ハルヴォルソンという女性ギタリスト、そしてオルガンとエレピを弾きまくるジェイミー=サフト(この人がまたスゴいのですよ)、ベースのクリス=ライトキャップと、ドラムのジェラルド=クリーヴァーという5人編成。
やってる音楽はいわゆる集団即興なんだけど、ジャズや現代音楽よりもロックが伝わってくる内容。特にジェイミーのオルガンは僕にとっては本当に久しぶりに聴く高速回転レスリーハモンドの咆哮。もうイヤでもエマーソンとかジョン=ロードとかを彷彿とさせる。日本の音楽シーンもいまやスゴい拡がりと深さを持っているけど、こういうサウンドはなかなか聴かない。
アルバムには20分前後の演奏が3本収録されているけど、YouTubeに公開されている2013年12月の約40分間の演奏もスゴいの一言。生で聴きたいけど、日本じゃほぼ無理だろうなあ。ニューヨーク行くしかないね。
すっかり気に入って、このユニットの前身となったメアリーを除くメンバーで結成されたSlubber Pupの"Black Aces"も購入して(こちらの方がよりロック色が強い)、何度も聴いて酔いしれた。
そうしているうちに蘇ってきたのは大学生の頃のこと。キーボードとドラムと僕のベースで神戸とか尼崎のスタジオに入っては、これに似た(到底およぶものではないけど)ことをやっていた。
あの頃は即興演奏だのフリージャズはおろか、音楽の基本的なことなんて何も考えずに、ただ勢いだけでガムシャラに下手な即興をやっていたんだけど、僕にとってはいまでもとても楽しい良い想い出になっている。
残念ながら、当時はそれをどう洗練させてゆくべきかもわからず、結局発表の場もないままスタジオのなかだけの世界で終わってしまったわけだけど、付き合ってくれた2人にはいまでも感謝している。
僕自身の音楽的趣向ははっきり言っていまも変わっていない。だからこのPlymouthみたいなのを聴くと胸が熱くなる。懐かしいというかもどかしいというか悔しいというか...まだ満たされない何かが涌き上がってくる感じがして、それでつい楽器を手に取ってしまう。
こういう音楽に付き合ってくれる人には、なかなか巡り会えそうにはないのだろうけど、いつかはきっとというのが僕の音楽における一つの夢なのだろう。あの頃に比べて知識は増えたし感性も衰えてはいないと思うけど、年齢と引き換えに衰えたり失ったりしたものもあるのだろう。
それでも同じ思いを持ち続けていられるということは、やっぱりとても大切なことなんだろう。
(おまけ)
6才のお誕生日が近づいた子どもに、少し早いけど自転車をプレゼント。本牧の自転車屋さんで見かけたGIANTの20インチX-Roadタイプ。サドルを一番低くしてもらって先ずは慎重にスタート。
パパも自転車は大好きだったからねえ。これでいろんなところ走り回って欲しい。僕もまた自転車が欲しくなっちゃった。
なお、本日ご紹介した、PlymouthとSlobber Pupの作品は、アマゾンでも買えますが、発売元のRareNoiseRecordsのサイトで試聴&格安で高品質のファイルがダウンロードできます。お試しあれ!
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