子供をお風呂に入れるのはいまのところもっぱら僕の役割になっている。ベビーバスを使っていた2ヶ月目くらいまでは、妻と2人でわいわいやっていたのだが、バスが小さくなってくると、ちょうど夏場に入るところだったのもあって、風呂場に小さなスポンジマットを敷いて、シャワーで身体を洗ってあげていた。この頃から入浴は僕の担当になった。
離乳食を始めると食事の時間というのを決めて、生活のリズムをもたせるようにしたほうがいいということで、お風呂の時間もだいたい午後9時前くらいに落ち着いてきた。8時半頃に先ず妻が先に入浴し、その後僕が入って途中でこどもを受け取って洗ってあげるわけだ。
仕事で帰りが遅くなるお父さんのなかには、なかなかそういう機会がないとか、なかにはそれは自分の仕事ではないと考える人もいるらしい。僕の場合はこちらを優先して生活しているので、お風呂だけはなんとかいっしょに入りたいという一心で、仕事や飲み会はそこそこに途中で放って帰っている。おかげで妻の負担も少しは軽くなるようだ。
秋になってシャワーでは寒い気候になってくると、湯船にお湯を張って入れてあげるようになった。お風呂が苦手な赤ちゃんも多いと聞くが、幸いなことにうちの子は基本的には好んでいる様だ。頭と顔を洗うときに泣くのはどこでもそうだろうと思う。石けんをつけたままの顔を手で拭って目に入り大泣きするのは毎度のことである。
冬になるとゆっくりあったまってもらわないとカゼをひいてしまうので、湯船におもちゃを浮かべて少しでも長く浸からせる様にした。おもちゃといっても、使わなくなったスヌーピーの絵が描かれたプラスチックのコップだったり、使い終わったお好み焼きソースの容器を洗ったものだったりする。これはなかなか効果がある。おかげでお風呂は楽しいひとときである。
そんな昨日のお風呂の時間、いつかはそういうことにもなるだろうと思っていたことが突然起こった。身体を洗う前に湯船につかってあったまっていたのだが、浴槽内にある小さな段に座らせて遊んでいた子供が、少しずつ前に出てきていることに気づかず、突然座ったままの姿勢で潜水してしまった。頭のてっぺんから5cmくらいの深さまでどっぷりと。
すぐに引っ張り上げたので大事には至らなかったが、てっきり大声を張り上げて泣くのかと思いきや、単にびっくりした様な顔をしてきょろきょろするだけで、「うわあ、びっくりしたね〜」と笑いかけると、彼の方もさも楽しそうに笑い出したのである。一緒になって僕も笑ったのだが焦り隠せるわけもなく、浴槽の中にもかかわらず一瞬ブルッと震えてしまった。
気がつけばもう11ヶ月目に入った。あとひと月で満1歳である。早いものだとは思わない。これが時間というものだ。今日入浴前に体重を測ったら10.6キロあったそうだ。とうとうハイハイはせずに不完全なつかまり立ちをはじめ、椅子やテーブルなど低い家具の周りを危なっかしげにつたい歩きする様になった。
僕らはまだまだいっしょにお風呂に入ることになるだろう。
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