1/12/2010

ヘイリー=ローレンの歌声

今回はヘイリー=ローレンという女性ヴォーカルの作品をご紹介。

昨年の秋頃だったか、ディスクユニオン新宿ジャズ館のブログで紹介されていたのが気になって購入した。買ったといっても残念ながらユニオンでは既にCDは売り切れ、アマゾンやアランの店でも状況は同じだった。そしてたどり着いたのが、アップルのiTunes Storeだった。思えば、これが僕にダウンロード販売への改心を決定づけた作品だった。

これは2008年発表された2枚目のアルバム。ヘイリーはピアニストでもあるのだが、本作品ではヴォーカルに専念して、オリジナルやスタンダードソング14曲を歌っている。スタンダードは"God Bless the Child"や"As Time Goes By"のようなものから、オーティス=レディングの"The Dock of the Bay"やプロコルハルムの"A Whiter Shade of Pale"といったものまで様々であり、察するところ「私の大好きな歌のアルバム」といった趣向である。

どちらかというと個性の強い作品ばかりなのだが、いずれの曲もさらりと歌ってのける風に仕上がっており、それでいて不思議と印象に残る。決して彼女の歌声に際立った強い個性があるわけではないのだが、選曲や曲順も含めどこかのジャズバーでのライヴの様な雰囲気のうちに引き込まれ、気がつけばワンステージが終わっているという感じである。

iPodにダウンロードされたこのアルバムを、12月以降僕はちょくちょく聴いている。場所は自宅のリヴィングだったり、仕事帰りの電車の中だったり。どこで聴いても彼女の歌は僕の中にいいブレイクをもたらしてくれる。いまのところはホームであるオレゴン州を中心に活動しているそうだが、この不思議な爽快感はやはりオレゴンで育まれたものなのだろうか。

年が明けてもなかなか新しい気分に切り替えられずにいる方も多いことだろう。彼女の歌を聴いて束の間のリラックスを楽しむのは悪くないだろう。幅広い方におすすめしたいヴォーカル作品である。

Halie Loren - They Oughta Write a Song ←iTunesでダウンロード

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